2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12660078
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
大城 隆 鳥取大学, 工学部, 講師 (00233106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 好計 鳥取大学, 工学部, 講師 (40026555)
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Keywords | Microbial desulfurization / Dibenzothiophene / Rhodococcus / Molecular chaperon |
Research Abstract |
我々が単離した常温性脱硫細菌Rhodoccoccus erythropolis D-1は微生物脱硫研究におけるモデル化合物ジベンゾチオフェン(DBT)を脱硫し、2-ヒドロキシビフェニル(2-HBP)を生成する能力を有する。本菌株が生産するDBT脱硫酵素、DszC、DszA、DszBは直接DBTおよびその代謝物に作用して脱硫反応が進行するが、このうちモノオキシゲナーゼであるDszC、DszAの活性発現にはフラビンレダクターゼが必須である。今年度は、DBT脱硫の最終段階、2'-ヒドロキシビフェニル 2-スルフィン酸を2-HBPと亜硫酸へ変操する反応を触媒する酵素DszBに関する研究を行った。 まずD-1株から本酵素の精製を試みたが、安定性が悪く、完全な精製には至らなかった。そこで、すでに明らかにされているR.erythropolis IGTS8のdszB遺伝子の塩基配列を基にPCRを行い、遺伝子クローニングを実施した。酵素遺伝子を高発現ベクターpET21-aに組み込み、大腸菌内でのDszB生産を図ったが、封入体形成のため、活性を検出することができなかった。次に、分子シャペロンGroEL/GroESとDszBを共発現させたところ、DszBを高発現させることができた。高発現株からDszBを電気泳動的に均一にまで精製し、諸性質の検討を行った。本酵素は他にいかなるタンパク質成分および補欠分子族を要求することなく、炭素-硫黄結合を開裂することができるユニークな酵素であることが、明らかになった。また、本酵素の至適温度ならびに熱安定性は他の脱硫酵素よりも低く、生成物2-HBPにより阻害を受けることが酵素レベルで明らかになった。このことは、DszBが関与するステップがDBT脱硫の律速段階であることを示しており、本酵素反応の強化が微生物脱硫プロセスにおける重要課題であることが浮き彫りにできた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Izumi, T.Ohshiro: "Purification and characterization of enzyme involved in desulfurization of dibenzothiophene in fossil fuels"J.Mol.Catalysis-B-Enzymatic.. 11. 1061-1064 (2001)
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[Publications] T.Matsubara, T.Ohshiro, Y.Nishina, Y.Izumi: "Purification, characterization, and overexpression of flavin reductase involved in dibenzothiophene desulfurization by Rhodococcus erythropolis D-1"Appl.Environ.Microbiol.. 67. 1179-1184 (2001)
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[Publications] W.E.Karsten, T.Ohshiro, Y.Izumi, P.F.Cook: "Initial velocity, spectral, and pH studies of the serine-glyoxilate aminotransferase from Hyphomicrobium methylovorum"Arch.Biochem.Biophys.. 388. 267-275 (2001)