2001 Fiscal Year Annual Research Report
Bacillus sp.由来ウリカーゼの反応機構に関する構造生物学的研究
Project/Area Number |
12660099
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
日? 隆雄 福井県立大学, 生物資源学部, 講師 (00285181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 宏 関西学院大学, 理学部, 専任講師 (10252719)
小田 順一 福井県立大学, 生物資源学研究科, 教授 (50027041)
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Keywords | 尿酸 / X線結晶構造解析 / 酸化還元酵素 / ウリカーゼ |
Research Abstract |
補酵素を持たない特異な酸化酵素であるウリカーゼ(UOX)の反応機構については不明な点が多い。本研究では、原核生物Bacillus Sp.由来UOXのX線結晶構造解析を行い3次元構造を明らかにするとともに、その反応機構について考察した。 Hanging Drop蒸気拡散法によりUOX結晶化を行い、0.5×0.3×0.03μmの板状結晶を得た。Spring-8のビームラインBL41XUにおいてX線回折測定を行った結果、分解能42.6-2.7Åの範囲の回折強度データが収集できた。結晶は斜方晶系に属し、結晶学的データとして空間群P2_12_12、格子定数a=133.7Å,b=144.6Å,c=78.9Å,α=β=γ=90°を得た。Aspergillus flavus由来UOXの3次元構造モデルを用いて分子置換法による位相決定を行い、初期構造モデルを得た。モデルの精密化による位相改良を行い、最終的な3次元構造モデルが得られた時点で、,R値19.8%(R_<free>値24.8%)となった。A. flavus由来UOXとの主鎖構造の比較を行ったところ、活性中心部分やT-foldモチーフからなるβバレル部分に大きな違いはなかったが、4量体形成に関わるストランドまたはループ構造に大きな違いがあることが明らかになった。この部位はリガンド結合時のドメイン間の動きに影響を与えることが示唆され、また両者の熱安定性の違いにも寄与すると考えられた。活性中心部分の構造について詳細に調べるため結晶化方法を改善し、さらに2.2Å分解能までデータが得られた。得られた高分解能データを用いて現在3次元構造モデルの精密化を行っており、これにより反応機構に関わる反応中心近傍の精密な構造モデルが得られるものと期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Hibi, et al.: "Escherichia coli B γ-glutamylcysteine synthetase : modification, purification, crystallization and preliminary crystallographic analysis"Acta Crystallographica. D58. 316-318 (2002)
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[Publications] Y.Nishiya et al.: "Purification Method of the Diagnostic Enzyme Bacillus Uricase Using Magnetic Beads and Non-Specific Protease"Protein Expression and Purification. (in press). (2002)
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[Publications] T.Hibi et al.: "Cystal structural of γ-glutamylcysteine synthetase from Escherichia coli B"Spring-8 User Experimental Report. 7(2001A). 180 (2001)