2001 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性物質の効率的合成を目的とした有機合成方法論の開拓
Project/Area Number |
12660101
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Research Institution | Osaka Prefecture Unicersity |
Principal Investigator |
谷森 紳治 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助教授 (50207198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
切畑 光統 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (60128767)
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Keywords | オキサゾリドン / パラジウム触媒 / アリル位置換反応 / 環状ADP-リボース / asperparaline / ジャスモン酸 / インドリジンアルカイド / 不斉合成 |
Research Abstract |
本研究課題では、生理活性物質の効率的な合成手法を開発することを目的として、本年度中に以下の成果を得た。 1.遷移金属触媒を用いた新規合成反応の開拓-光学活性オキサゾリドンの合成-咋年度に引き続き、本年度はパラジウム触媒を用いる新規なオキサゾリドン生成反応において、その不斉化を光学活性配位子を用いて検討した結果、配位子として(S)-(R)-BPPFOAcを用いたとき最高90%deの選択性でR体のオキサゾリドンを主生成物として得ることができた。 2.光学活性エピジャスモン酸誘導体の新規合成法の開発ジュスモン酸のすべての光学異性体の合成法の開発ジュスモン酸の生理活性、香気にはその立体配置が重要であり、4種の立体異性体すべての合成が可能な方法の開発を試みた。その結果、メソ型ジアセタートの不斉パラジウム触媒下非対称アルキル化反応を利用することにより達成された。 3.麻痺性アルロイドasperparalineの合成研究-架橋四環性インドリジンの立体選択的合成-顕著な生理活性と、珍しい構造から興味のもたれるasperparalineの合成を検討し、プロリンを出発物質にエンインへ導き、Pauson-Khand反応を用いることで架橋四環性インドリジンの立体選択的合成を達成した。 4.カルシウム放出メッセンジャーサイクリックADPリボースの合成研究-NMNのワンポット合成法の開発-種々の誘導体の合成を目的にまず効率的なNMNの新しい合成法を検討した。その結果、リボースのテトラアセチル体を出発物質にニコチンアミドをTMSOTfを用いて縮合させることで簡便に合成する方法を見出レた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shinji Tanimori, Kougi Fukubayashi, Mitsumori Kirihata: "A new pathway to chiral tetracyclic indolidines via Pauson-Khand reaction"Tetrahedron Letters. 42. 4013-4016 (2001)
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[Publications] Shinji Tanimori, Yuuko Tsuji, Mitsunori Kirihata: "Enantioselective Synthesis of Both Enantiomers of Dimethyl cis-(4-Acetoxycyclopent-2-enyl)malonate Key Intermediates"Biosxience, Biotechnoligy, and Biochem is try. 66・3. 660-662 (2002)
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[Publications] Shinji Tanimori, Takeshi Ohta, Mitsunori Kirihata: "An efficient chemical synthesis of nicotinamide riboside(NAR) and analogs"Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. (印刷中). (2002)