2000 Fiscal Year Annual Research Report
淡水魚類腸内細菌の分子分類学的検討とその応用に関する研究
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12660180
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
杉田 治男 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (50139052)
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Keywords | 魚類 / 腸内細菌 / FISH法 / 16SrRNA / 分子系統分類 / 培養法 / キンギョ |
Research Abstract |
1.キンギョの腸管から分離した細菌を従来の表現形質に基づいて分類した結果、Aeromonas,Enterobacteriaceae,Pseudomonas,Vibrio,coryneformsおよびBacteroidaceaeと同定された。次に、これらの菌株の16SrDNAの塩基配列に基づいて検討したところ、Aeromonas hydrophila,Aeromonas sp.,Citrobacter freundii,Shewanella sp.,Vibrio sp.,Vagococcus sp.および2新種に分類された。 2.各細菌群のrRNAに特有の塩基配列を標識とした蛍光プローブを用いるFISH法が魚類腸内細菌相の測定に有効であるか否かを検討した。その結果、検出できる菌数は培養法よりも多く、かつプローブ間の計数値にも高い相関関係が得られるなどの事実から、FISH法が魚類腸内細菌相の測定に極めて有効であることが判明した。 3.FISH法を用いてキンギョの糞便内細菌相を経時的に測定し、キンギョの腸内では古細菌、AeromonasおよびAcinetobacterが優占するが、各細菌種の密度に顕著な個体差や日別変動があることを見出した。 4.キンギョ、コイおよぶティラピアの消化管各部位における細菌相の比較を行った。その結果、多くの菌種では消化管前部から後部に移行するに伴い、細菌数が増加した。しかしその程度は魚種によって異なり、全長に対する腸管長の影響を受けていることが示唆された。 5.これ以外に抗菌活性物質やneuraminidaseを生産する腸内細菌の分子系統学的解析を行った結果、いずれもVibrio属細菌であることが判明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Asfie,T.Ishigaki,R.Okano,N.Akiyama,and H.Sugita: "Antibacterial abilities of microflora in the Japanese flounder-rearing aquaria"水産増殖. 48・2. 227-231 (2000)
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[Publications] H.Sugita,Y.Shinagawa and R.Okano: "Nueuraminidase-producing ability of intestinal bacteria isolated from coastal fish"Letters in Applied Microbiology. 31. 10-13 (2000)
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[Publications] 杉田治男: "魚類の腸内細菌"月刊海洋. 号外23. 214-218 (2000)
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[Publications] 石田祐三郎,杉田治男(編著): "海洋環境アセスメントのための微生物実験法"恒星社厚生閣. 198 (2000)