2001 Fiscal Year Annual Research Report
水資源の用途間及び地域間再配分の実態解明と再配分のための理論仮説の構築
Project/Area Number |
12660198
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
茂野 隆一 筑波大学, 農林学系, 助教授 (60292512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 伸広 筑波大学, 農林学系, 教授 (50311593)
水谷 正一 宇都宮大学, 農学部, 教授 (70093143)
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Keywords | 農業用水 / 上水 / 水需給 / 土地改良区 / 上水道事業者 / 用水転用 |
Research Abstract |
2001年度には、既往研究のレビュー、上水道のための新規水源開発および農業用水転用ニーズの調査、農業用水転用事例調査を実施した。 既往研究レビューでは、ニーズを背景に創設された農業用水合理化事業が期待どおりに進展しなかったこと、旧河川法下では河川の県管理のもとで相対的にスムースな農業用水の転用が実現していたこと、新規ダム開発より農業用水からの転用がコスト的には安いことなどの特徴を明らかにした。また、各地で調査された農業用水の転用事例について相互に比較可能な統一フォームで転用の概要を整理した。 埼玉県および福岡県の全市町村を対象に、上水道の整備過程と近年の人口趨勢、農業用水からの転用実績の有無、上水道のための新規水源開発ニーズ、農業用水の上水への転用ニーズの調査をおこない、117市町村から回答があった。この両県では、過去に人口が急増し上水道需要が増大した。全国的には2007年以降の人口減少が予想され、上水道の拡張を見合わせることが行われている。しかし、この両県では今後とも上水道の需要が増加するとみる市町村が、埼玉県では24%、福岡県では52%あり、新規水源開発が必要という市町村は117市町村のうち45市町村あった。そのうち29%の市町村が農業用水の転用を希望している。 また、2000年度に調査した埼玉県、福岡県の転用事例について、上水道側の補足調査を実施し、事例調査の完成レポートを作成した。
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Research Products
(1 results)