2001 Fiscal Year Annual Research Report
中国の畜産経営における飼料消費構造とその穀物自給力への影響の経営経済学的研究
Project/Area Number |
12660204
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
胡 柏 愛媛大学, 農学部, 教授 (80248624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 諭 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70038313)
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Keywords | 飼料 / 畜産 / 穀物 / 食肉 / 食糧 / 食料 / 農業 / 中国 |
Research Abstract |
本研究では、農村経済改革以降(1979〜99)における中国の畜産物生産規模と飼料消費動向の把握を目的とし、畜産部門別、地域別食肉生産構成、飼料向け食糧の消費実態と効率、および食糧需給全体に及ぼす畜産物消費増大の影響等について調査研究を行った。成果発表は準備中だが、主要結果は以下の通りである。 1.畜産統計の整理分析に基づいて、従来接続されていなかった1996年以前とその後の食肉生産統計を接続させるとともに、生産量と消費量の乖離から過大に統計されたと思われる食肉生産量の再推定方法を考案し、推定作業を行った。これらの作業によって1979〜99年期間の屠畜規模と食肉生産量を部門別に確定し、畜産物の生産構造が地域資源条件、畜産経営形態、および貿易構造等に大きく依存していることを明らかにした。 2.黒竜江、北京、海南、雲南、湖南、江蘇、浙江諸省域での実態調査、畜産農家の経営分析、および日本の畜産業との比較研究に基づいて、主要畜産部門(豚、牛、羊、肉用鶏、採卵鶏)の飼料消費実態と利用効率を明らかにするとともに、1979年からの20年間において養豚と採卵鶏経営おける飼料利用効率が大きく向上したことを判明し、畜産経営における技術進歩、草食家畜のシェア増大、および残飯や副産物を有効に利用する零細有畜農家の存在が飼料用食糧の節約に大きく貢献したことを明らかにした。 3.食肉生産統計の接続と再推定、畜種別、経営形態別、年度別の飼料利用効率に関する検討結果を踏まえて、空白に近い飼料用食糧の消費規模を推定し、畜産物の消費増大が中国の食糧需給全体にどのよう影響を与えてきたかについての考察を行った。こうした作業によって飼料用食糧の消費規模、自給・加工別、畜種別飼料消費構造および畜産物消費の増大と主食用食糧需給との関係を明らかにした。
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