2001 Fiscal Year Annual Research Report
稲作農業の近代化と水田地域生態系の調和のあり方に関する研究
Project/Area Number |
12660214
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
冨田 正彦 宇都宮大学, 農学部, 教授 (60074051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 章 東京農工大学, 農学部, 教授 (30021091)
高橋 滋 宇都宮大学, 農学部, 講師 (00114166)
水谷 正一 宇都宮大学, 農学部, 教授 (70093143)
長谷川 雅美 東邦大学, 理学部, 助教授 (40250162)
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Keywords | 稲作技術 / 水田生態系 / 近代化 / 持続的農業 / 環境保全 |
Research Abstract |
平成平成12年度の環境実態調査に続けて稲作農業近代化を技術の変化に絞って調査し、パソコン記憶上にツリー構造で整理した。そして各技術ファクター毎にその意義と必然性とそれが水田環境に及ぼした影響を評価して整理した。この評価を経て近代化技術ファクターのうち必ずしも不可欠ではないものを削除し、さらに水田生態系の遷移のうちで近代化の代償として回復を断念しうるものを削除するかたちで持続的技術構成を考える初期条件を整えた。 こうして把握された稲作近代化の不可欠な技術ファクターと回復を期待される水田生態系環境を突き合わせて、対応リンク毎にその両立の可能性を評価し、両立に要する近代化稲作の技術ファクターの合理的な代替形態を、この目的で構築した「技術の持続性条件仮説」から導出した。この仮説は現代社会の諸技術が非持続的である理由の有限化石エネルギーへの依存性、金属始め産業材料資源や水資源の一過的な使用形態、特定の効用のみに着目して開発・利用される化学物質・高度化に伴う開発者・技術者と市民・消費者との乖離傾向などを、科学技術の展開トレンドの広範な情報収集を踏まえた検討から導いたものである。しかしまだ開発途上にあり、完全な形にまでは仕上げられなかった。 そして、以上でほぼ定まった各技術の持続的な態様を構造的に総合化することで稲作近代化と水田生態系の再調和の形をほぼ把握することができ、これに照合する方法で現況生態系をこれに接近させるに必要な環境条件を要素毎に同定し、それを集約する形で農村自然環境整備の合理的あり方を考察した。
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