2000 Fiscal Year Annual Research Report
鶏伝染性ファブリキウス嚢病ウイルスレセプターの分子解剖による感染機構の解明
Project/Area Number |
12660269
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山口 剛士 岐阜大学, 農学部, 講師 (70210367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福士 秀人 岐阜大学, 農学部, 助教授 (10156763)
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Keywords | 伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス / IBDV / レセプター / 抗イディオタイプ抗体 / 吸着 / 感受性 |
Research Abstract |
伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(IBDV)の標的細胞への吸着に関与するレセプター分子決定のため、1)IBDV感染感受性のニワトリB細胞由来LSCC-BK3(BK3)細胞に対するモノクローナル抗体の作出とその性状解析、2)BK3細胞を抗原とするVirus Overlay Protein Blot Assay(VOPBA)および3)IBDV中和モノクローナル抗体に対する抗イディオタイプ抗体の作出とその性状解析を行った。 作出したモノクローナル抗体は、IBDVに感受性のBK3細胞にのみ反応し、非感受性細胞とは反応を示さなかった。モノクローナル抗体は、IBDVのBK3細胞への吸着を阻害し、ウェスタンブロットにおいてBK3細胞の110kD分子と反応を示した。VOPBAでは、110kD、82kDおよび70kD分子に反応が認められた。作出した抗イディオタイプ抗体はFACS解析でBK3細胞と反応したが、BK3に対するIBDVの吸着および感染を阻害しなかった。 モノクローナル抗体が反応した110kD分子は、BK3細胞においてIBDV感染におけるレセプターの役割を担う可能性が示唆された。VOPBAにおいても110kD分子が検出され、110kD分子のウイルス吸着における重要性が示唆された。しかし、それぞれの試験で検出された110kDa分子が同一の分子であるかどうかは不明である。抗イディオタイプ抗体にウイルス吸着および感染阻止活性が認められなかったことから、抗イディオタイプ抗体の作出に用いた中和モノクローナル抗体が認識するVP2アミノ酸可変領域の中和エピトープは、標的細胞との吸着や感染に直接には機能していない可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Agus,Setiyono: "Isolation of monoclonal antibodies that inhibit the binding of infectious bursal disease virus to LSCC-BK3 cells."J.Vet.Med.Sci.. 63. 215-218 (2001)
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[Publications] Agus,Setiyono: "Detection of cell membrane proteins that interact with virulent infectious bursal disease virus."J.Vet.Med.Sci.. 63. 219-221 (2001)