2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670042
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Research Institution | Saga Medical School |
Principal Investigator |
柳 圭子 (石原 圭子) 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (70265990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
頴原 嗣尚 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50037446)
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Keywords | カリウムチャネル / 内向き整流性カリウム電流 / 心筋細胞 |
Research Abstract |
心筋細胞膜の内向き整流性カリウム(Kir)チャネルは、静止電位の形成、活動電位再分極の促進、細胞膜興奮性の調節などの重要な機能を担う。Kir電流は機能的に古典的な強い整流性を示すKir電流、G蛋白調節性Kir電流、ATP感受性Kir電流に分類されるが、Kirチャネル遺伝子ファミリーのうちkir2のグループに属する遺伝子は古典的な強い整流性を示すKirチャネルをコードし、心筋細胞の静止電位形成を担うKir電流、I_<K1>に良く似た性質を示す。マウスにおいてはkir2.1のコードするKir2.1チャネルがI_<K1>の主要な担い手であり、さらにkir2.2のコードするKir2.2チャネルもこれに寄与することが近年のノックアウトマウスを用いた研究によって示唆された。したがってI_<K1>は基本的に一種類のチャネルを通って流れる電流成分であると考えられてきたが、少なくともKir2.1とKir2.2の2種類のチャネルが、I_<K1>を構成する可能性がある。我々は心筋に発現している内向き整流カリウムチャネルの多様性が心筋の電気的な膜興奮機能におよぼす影響を明らかにする目的で、数種類のKirチャネル遺伝子についてこれを哺乳動物由来の培養細胞に発現させ、発現したチャネルについて電気生理学的な機能解析を行った。遺伝子としてはマウスおよびヒトの内向き整流性カリウムチャネル遺伝子kir2.1及びkir2.2、計4種類を用い、これらがコードするチャネルの生理的な機能を規定する細胞内陽イオンとの相互作用を中心に電気生理学的機能の解析をインサイドアウト・パッチ膜からの巨視的電流記録によって行った。その結果、kir2.1とkir2.1とではアミノ酸レベルで約70%の相同性を有するが、細胞内粒子(ポリアミンやMgイオン)によるチャネルブロックの膜電位依存性について違いがあることを明らかにし、心筋細胞のI_<K1>の生理的な内向き整流性(Journal of physiology, in press)をよく再現するのはKir2.1チャネルであることを報告した。また、ヒトの遺伝子については、健康な日本人よりクローニングし、すでに報告されている遺伝子とのアミノ酸配列レベルでの違い、それに伴う機能面での相違点およびその構造基盤についても遺伝子変異体の作製などを行って機能解析、検討を行った。得られた結果については現在論文発表準備中である
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Research Products
(1 results)