2000 Fiscal Year Annual Research Report
心筋Ca誘発性Ca遊離機構のリアノジン受容体側からの電気生理学的評価
Project/Area Number |
12670050
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
上原 明 福岡大学, 医学部, 助手 (60140745)
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Keywords | 心臓 / リアノジン受容体 / Ca / 小胞体 |
Research Abstract |
平成12年度の実験計画に沿って、以下の実験を行った。 リン脂質2重膜内のリアノジン受容体細胞質側へCaを、心筋弛緩収縮サイクル中に生じる生理学的濃度変動域において瞬間投与し、同チャネルに活性化電流を生じさせる。このことにより、Ca誘発性Ca遊離機構について、リアノジン受容体側からの直接評価を行った。Ca投与数m秒以内の活性化電流を捕らえた。その活性化機構に関する単一チャネル電流諸性質を記載した。細胞質側Ca依存性と電位依存性については、詳細に検討した。この実験は、現在継続中である。 また、リアノジン受容体の生理学的修飾物質として、スフィンゴリン脂質を選び、同物質によるCa遊離機構の修飾機序を調べた。リアノジン受容体電流は、スフィンゴリン脂質の細胞質投与によってのみ、特有な効果を及ぼされる。今回は、同物質がチャネル閉口状態に優先的に結合する機構に注目した。新しく出現するブロッキング状態には、強い電位依存性が見られた。現在、本結果は論文準備中である。
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