2001 Fiscal Year Annual Research Report
身体活動に伴う慢性的血液量変化とアルブミン合成,体内分布変化との関係の解析
Project/Area Number |
12670059
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永島 計 大阪大学, 医学部, 助手 (40275194)
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Keywords | 血液量 / アルブミン / 血漿浸透圧 |
Research Abstract |
[背景]運動トレーニングは強力な血液量増加刺激因子であることが知られている。血液量は腎臓での水・ナトリウム排泄、細胞内外での水の分布の変化など多くの要因が関与していると考えられている。しかしながら運動のいかなる要因が血液量を増加させるのか、また血液量の変化が運動能にいかに影響するかは明らかではない。[目的]このため実験は1.ラットを継続的に運動させ血液量が増加するか否かを調べ、血液量増加因子を探索するためのモデル動物、実験系として使えるかどうかを調べること、2.血漿膠質浸透圧を維持する物質として重要なアルブミンがラットの継続的運動により変化するか調べることを目的にした。[方法]Wistar系雄ラット10匹ずつを運動群、非運動群にわけた。非運動群は通常のケージ内で飼育、運動群は4週間(5日/週、1日1時間)のトレッドミルによるトレーニングを行った。トレッドミルスピードは10m/secで一定、傾斜を1週間ごとに0度より5度ずつ15度まで増加させた。3週後に運動群、非運動群ともペントバルビタール麻酔下に右大腿および外頚静脈より慢性カテーテルを留置した。第5週目に300μl採血の後、5mg/mlのEvans Blue(EB)溶液を44μl/100g体重投与し、その後5,10,15,20分後に150μlの採血を行った。[測定]EBの消退率、血液のヘマトクリットより血液量を算出し、またcolorimetryによる血漿アルブミン、総蛋白濃度の解析から血漿中の総量を計算した。[結果・考察]運動群では非運動群に比較し血液量の増加(6.4±0.2 vs 4.8±0.5ml/100gbw)が見られた。またこの原因として血漿中のアルブミンの増加(0.13±0.01 vs 0.10±0.01)が原因として考えられた。運動に伴う血液量の変化のメカニズムを研究するにあたって、ラットのトレッドミル運動は有用なモデルであると考えられる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Nagashima, K.: "Exercise, Nutrition, and Environmental Stress Vol.2"I.L Cooper, H, Nose, C.V.Gisulfi, K.Imaizumi(未定). (2002)