2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670107
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神野 茂樹 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10251224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 昭久 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50155933)
岡山 博人 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40111950)
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Keywords | cdc6 / G1 / サイクリンD3 / 足場非依存性増殖 / 癌化 / cdk6 |
Research Abstract |
正常線維芽細胞はG1からS期への移行に足場を必要とするが、癌細胞においては足場非依存的な増殖が可能である。正常細胞を足場存在下で増殖を開始させ、その後浮遊条件にするとCdk4,6,2の活性化に伴いE2Fが活性化するがS期への進行は阻止される。我々は足場非依存的な増殖開始にはE2Fの活性化に加えCdc6蛋白質の発現誘導が必要不可欠とすることを見出した。足場非存在下でのCdc6の発現は転写レベルおよび翻訳後のレベルで抑制されている。癌化シグナルはこのCdc6抑制を解除することによりS期への進行を可能とする。 またCyclinD3はD1やD2と異なりCdk6と結合した場合CKIによる抑制が起こらないことを見出した。そのためCyclinD3とCdk6の高発現株ではp27によるG1期停止が起こらなくなり、低血清条件でも増殖しつづける。しかしながらこの高発現株は癌化はしておらず浮遊条件下では増殖できない。浮遊条件下で培養した場合E2Fの活性化は起こっているがcdc6の発現誘導は起こらず増殖できないようである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nakamura,E.,Isobe,H.,Tomita,N.,Sawamura,M.,Jinno,S.& Okayama,H.: "Functionalized fullerene as a new artificial vector for transfection"Angewandte Chemie International Edition. 39. 4254-4257 (2000)
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[Publications] Lin,J.,Jinno,S.& Okayama,H.: "Cdk6-cyclin D3 complex evades inhibition by inhibitor proteins and uniquely controls cell's proliferation competence."Oncogene. (in press). (2001)
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[Publications] Jinno,S.,Lin,J.,Yageta,M.& Okayama,H.: "Oncogenic cell cycle start control"Mutation Research. (in press). (2001)
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[Publications] 神野茂樹: "発癌刺激による細胞周期開始機構"細胞工学. 19. 526-542 (2000)
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[Publications] 神野茂樹: "細胞周期の制御に関わるシグナル伝達"医学のあゆみ. 194. 291-296 (2000)