2000 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲン受容体遺伝子導入子宮体癌細胞株におけるエストロゲン作用機序の解明
Project/Area Number |
12670176
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
渡辺 純 北里大学, 医学部, 講師 (10201188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土橋 洋 北里大学, 医学部, 講師 (90231456)
蔵本 博行 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80050491)
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Keywords | エストロゲン受容体 / 遺伝子導入 / 子宮体癌 / エストロゲン |
Research Abstract |
1、目的:子宮体癌由来細胞株にエストロゲン受容体遺伝子を導入して、エストロゲン受容体を強制発現させることにより、エストロゲン感受性を有する細胞株を作製することを目的とする。 2、方法:材料として、エストロゲン受容体を有するがエストロゲン反応性が低下傾向にある子宮体癌由来細胞株のIshikawa細胞を用いた。導入するエストロゲン受容体遺伝子はhuman estrogen receptor cDNA,wild type:HEGOとし、発現ベクターはpSG5-HEGOを用いた。遺伝子導入はSuperfect法(QIAGEN)にて行った。Green fluorescent proteinを発現するpEGFP(Promega)をエストロゲン受容体発現ベクターの10倍量cotransfectし、蛍光顕微鏡下で遺伝子導入効率を評価した。ネオマイシンにて導入細胞の選択をし、コロニーをクローニングした。遺伝子発現の検討は、エストロゲン受容体タンパク発現をWestern blot法およびenzyme-linked immunosorbent assay法にて解析して行った。 3、結果:エストロゲン受容体遺伝子導入前のIshikawa細胞には僅かにエストロゲン受容体の発現を認めるのみであった。遺伝子導入後解析した36種類の細胞クローンのうち34株でエストロゲン受容体の発現の消失を認めた。しかし、2株がIshikawa細胞より高いエストロゲン受容体タンパクの発現を認めた。 4、結論:エストロゲン受容体を高発現する子宮体癌細胞株を作製した。今後、エストロゲンの作用機序の解明に利用されることが期待される。
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