2000 Fiscal Year Annual Research Report
ジーンターゲティングによるc-kit機能獲得性突然変異マウスの作成
Project/Area Number |
12670203
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣田 誠一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50218856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 幸彦 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70028520)
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Keywords | c-kit遺伝子 / GIST / カハールの介在細胞 / germline mutation / ジーンターゲティング |
Research Abstract |
がん原遺伝子c-kitは受容体型チロシンキナーゼをコードしている。我々は、Gastrointestinal stromal tumor(GIST)の多発する家系を見つけ、この家系にはその原因と考えられるgermlineにおけるc-kitの機能獲得性突然変異が見られることを示した。この家系の患者ではGISTの起源と考えられている消化管運動のペースメーカー細胞であるカハールの介在細胞の過形成像もみられた。そこで本研究では、ジーンターゲティングにより消化管ストローマ細胞腫瘍(GIST)でみられる傍細胞膜領域型のc-kit機能獲得性変異を持つマウスを作成して、マウスの消化管にGISTに相当する腫瘍が起こるかどうかを明らかにし、カハールの介在細胞に過形成の変化が見られないかについても明らかにしたい。 今年度はまず、ターゲティングベクターの作成を試みた。ヒト消化管ストローマ細胞腫瘍(GIST)にみられたc-kitの傍細胞膜領域の機能獲得性突然変異の代表的例として家族性多発性GIST患者でみられた変異を選んだ。この変異は、単発性のGIST症例でも高頻度にみられるものである。現在この領域を含むマウスのgenomic DNAのcloningと対応するマウス型の変異c-kit DNAの作成を行っている。今後はマウス型の変異c-kit cDNAをマウスのgenomic DNAに導入し、置換型ターゲティングベクターに組み込んでES細胞に導入し、ターゲティングマウスを作成する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hirota S: "Cause of familial and multiple gastrointestinal autonomic nerve tumers with hyperplasia of interstitial cells of cajal is germline mutation of the c-kit gene."Am J Surg Pathol. 24. 326-327 (2000)
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[Publications] Isozaki K: "Germ-line activating mutation in the kinase domain of c-kit gene in familial gastro intestinal stromal tumors."Am J Pathol. 157. 1581-1585 (2000)
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[Publications] Hirota S: "Gain-of-function mutation at extracellular domain of KIT in gastrointestinal stromal tumors."J Pathol. (in press).