2000 Fiscal Year Annual Research Report
イソフラボンその他の栄養摂取が癌・心血管障害死亡および女性の閉経に及ぼす影響
Project/Area Number |
12670349
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
永田 知里 岐阜大学, 医学部, 助教授 (30283295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 弘之 岐阜大学, 医学部, 教授 (90073139)
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Keywords | イソフラボン / 栄養 / 閉経 |
Research Abstract |
栄養摂取と女性の閉経時期に関する研究の対象は、1992年高山コホート設立時の閉経前女性からのサブサンプルとした。1992年9月、高山市の35歳以上の住民のおよそ92%が栄養と生活習慣に関する調査に回答し、コホートが設定された。栄養摂素摂取量は169品目について過去1年における摂取頻度と1回の摂取量を尋ねる調査票を用い評価した。当時6,324名の女性が閉経前と回答した。1998年8月、この中の1,500名を無作為に選出し、閉経状態、閉経年齢、ホルモン補充療法使用等を尋ねる自記式調査票を郵送した。回答者は1,196名で死亡、転居者を差し引くと回答率は81.0%であった。追跡開始1年以内に閉経があったと回答した42名と追跡期間中に閉経があったもののその年齢が記入されていない24名を除外した計1,130名を解析対象とした。閉経は12ヶ月間月経がなかった場合の最終月経をもち閉経開始年齢と規定した。追跡期間6年間に、296名が自然閉経を迎えた。栄養素および食品群摂取量は総エネルギーで補正後3等分にカテゴリー化し、低摂取群をもとに各カテゴリーの閉経のハザード比(HR)を計算した。年齢の他にBMI、喫煙年数、順調な月経周期の開始年齢は閉経年齢と有意な関連性を示したため、栄養閉経に関する解析にはこれらを補正因子としてモデルに含めた。イソフラボン含有量の多い大豆製品摂取と閉経時期とは関連が認められなかったが、緑黄色野菜高摂取群に有意に低いハザード比が示され(HR=0.71,95%Cl0.53-0.95,p for trend=0.02)、カロチン摂取についても同様の傾向が認められた(HR=0.78,95%Cl0.59-1.04,p for trend=0.07)。閉経開始に酸化ストレスが関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] C.Nagata: "Ecological study of the association between soy product intake and mortality from cancer and heart disease in Japan"International Journal of Epidemiology. 29. 832-836 (2000)
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[Publications] C.Nagata et al.: "Association of diet with the onset of menopause in Japanese women."American Journal of Epidemiology. 152. 863-867 (2000)