2003 Fiscal Year Annual Research Report
Multiple Risk Factor Syndromeの疫学的病態解明
Project/Area Number |
12670352
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
玉腰 浩司 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30262900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊嶋 英明 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10023657)
近藤 高明 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00195900)
八谷 寛 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30324437)
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Keywords | Multiple Risk Factor Syndrome / Metabolic Syndrome / 体重変動 / 肥満 |
Research Abstract |
平成12年度より開始されたMultiple Risk Factor Syndromeの疫学的病態解明を目的とした本研究において、これまで特に肥満の関わりを中心に研究を進めてきた。平成15年度は、平成13年度に調査した40歳代男性従業員643名の20、25、30、5年前、現在の体重を用いて、体重変動とMultiple Risk Factor Syndrome、Metabolic Syndromeとの関連を検討した。5つの年齢とその体重の回帰式から回帰直線を基準とした標準偏差(Root Mean Square Error : RMSE)を算出し、体重変動の指標として用いた。Metabolic Syndrome (MS)の定義は、高血圧:130/85mmgHg以上又は高血圧治療中、高TG血症:TG>=150mg/dl又は高脂血症治療中、耐糖能異常:空腹時血糖>=110mg/dl又は糖尿病治療中、低HDL血症:<40mg/dl又は高脂血症治療中とした。 Metabolic Syndrome各因子と体重変動との関連は、RMSEの値が高いほど即ち体重変動が大きいほど高TG血症、耐糖能異常者の割合が増加する傾向がみられた。さらに、対象を非肥満群(現在のBMIが25kg/m^2未満)と肥満群(現在のBMIが25kg/m^2以上)の2群に分けると、非肥満群においてはMSの4因子いずれも体重変動との関連が強くなった。肥満群では、MSを有する者の割合は非肥満群に比して高かったが、MSと体重変動との間には有意な関連は認められなかった。体重変動とMSとの関連が非肥満者において強くみられたことは、 Multiple Risk Factor Syndrome、MSの発症予防において肥満のみならず体重変動の抑制が重要であることを示唆するものである。
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Research Products
(1 results)