2001 Fiscal Year Annual Research Report
思春期集団における抑うつ症状とその関連要因についての地域比較研究
Project/Area Number |
12670365
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
高倉 実 琉球大学, 医学部, 助教授 (70163186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 淳 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (40215067)
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Keywords | 思春期 / 中学生 / 抑うつ症状 / CES-D / 生活ストレス / 学校環境 / 沖縄 / 地域比較 |
Research Abstract |
本研究では、社会文化的環境が異なると考えられる沖縄県と九州本土の思春期を対象に、抑うつ症状に関する疫学的調査を実施することにより、思春期集団の抑うつ症状の出現に地域差がみられるか否かを確認し、その格差を規定する心理社会的要因および文化的要因を明らかにすることを目的とした。平成12年度は沖縄県および佐賀県全域の全日制公立高等学校の生徒約5,300名を対象に質問紙調査を実施し分析を行った。結果として、両県の抑うつ症状には地域差がみられなかった。心理社会的要因では、佐賀県の高校生は沖縄県よりも学業ストレス、教師との関係ストレス、友人関係ストレスおよび自然環境のレベルが高かった。地域行事には沖縄県の高校生が有意に多く参加していた。セルフエスティーム、ソーシャルサポート、住居環境には有意な地域差がみられなかった。両県の高校生に共通して生活ストレス、セルフエスティーム、ソーシャルサポートが抑うつ症状と関連していたが、沖縄県の高校生でのみ地域行事参加が関連していた。また、抑うつ症状と生活ストレスとの関連性の強さは佐賀県の高校生が強かったのに対して、その他の心理社会的要因との関連性の強さは沖縄県の高校生が強かった。平成13年度は沖縄県および佐賀県全域の公立中学生を対象に抑うつ症状と心理社会的要因についての質問紙調査を行った。現在、データ集計中であるが現時点で入力済のデータ2,896名(沖縄2,170名、佐賀726名)を用いて分析を行ったところ、抑うつ平均得点は沖縄17.9、佐賀17.1で有意に沖縄県の中学生が高かった。心理社会的要因については、佐賀県の中学生は沖縄県よりも生活環境、学校満足度、生徒の自主性、先生サポート、生徒サポート、両親サポートのレベルが有意に高かった。次年度は全データを用いて分析を進める予定である。
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Research Products
(1 results)