2000 Fiscal Year Annual Research Report
ビタミンK_2の骨粗鬆症予防に対する有効性の実験的研究
Project/Area Number |
12670372
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
勝山 博信 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (00289175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井手口 清治 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (70168334)
福永 仁夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00093302)
角南 重夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (20069040)
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Keywords | ビタミンK_2 / osteocalcin / RANK / RANKL / osteoprotegerin / RT-PCR |
Research Abstract |
脂溶性ビタミンであるvitamin K_2はγ-carboxylaseの補酵素として働くことにより生理作用を発揮する。マウスの骨芽細胞であるMC3T3E1細胞に種々の濃度のvitamin K_2を投与し、細胞数の変化やこの細胞から放出されるcytokinesの動態を解析した。vitamin K_2は従来の報告にあるように10^<-7>Mから10^<-5>Mまでを投与し、vitamin K_2の単独投与だけでなく活性型vitamin Dとの併用による効果も検討した。細胞数の変化では、vitamin K_2単独投与だけでなくvitamin K_2に活性型vitamin Dを加えた培養細胞において、無添加のコントロールよりも有意に細胞数の増加を認めた。このことよりvitamin K_2は骨芽細胞の増殖に何らかの影響を与えている可能性が示唆された。 次にMC3T3E1細胞の放出するosteocalcin、receptor activator of NFκB(RANK)、receptor activator of NFκB ligand(RANKL)、osteoprotegerinなどのcytokinesに対するvitamin K_2の効果をmRNAレベルで解析した。Osteocalcin mRNAはvitamin K_2 10^<-5>Mと活性型vitamin Dとの共存下で培養開始1時間後から増加し24時間後まで維持した。骨芽細胞はRANKを放出しないという報告を認めるが、RANK mRNAはosteocalcinと同様にvitamin K_2 10^<-5>Mと活性型vitamin Dとの共存下で培養1時間後から増加し24時間後まで維持した。RANKL mRNAはvitamin K_2 10^<-5>M添加48時間後に増加した。Osteoprotegerin mRNAはvitamin K_2 10^<-6>M〜10^<-5>M添加240時間後に増加した。 これらのvitamin K_2の効果は補酵素としての働きによるものか細胞への直接作用によるものかをさらに検討する必要がある。
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