2001 Fiscal Year Annual Research Report
精神障害者の医療施設および社会復帰施設の利用状況に関する研究
Project/Area Number |
12670381
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
藤田 利治 国立公衆衛生院, 疫学部, 室長 (30175575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 弘人 国立医療, 病院管理研究所・医療経済研究部, 主任研究官
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Keywords | 精神障害者 / 精神疾患 / 医療施設 / 社会復帰施設 / 保健統計 / 受療圏 / 利用者満足度 |
Research Abstract |
1.精神障害者社会復帰施設の職員および利用者に関する研究: 1)全国の精神障害者社会復帰施設から3分の1を抽出し、利用実態および利用者満足度についての調査を実施した。153施設とその利用者1098名の回答を分析した結果、利用者満足度は入所授産施設に比べて生活訓練施設、福祉ホームA、通所授産施設で有意に得点が低かった。利用者の属性・特性と利用者満足度との関係についても分析した。 2)1999年に地域における拠点として法定化された精神障害者地域生活支援センターの中から無作為に3分の1の施設を抽出し、サービス満足度に関する郵送調査を行った。利用者の満足度は、相対的に30代は満足度が高く、40代は低かった。また、契約経路およびセンター設置主体の違いによって、サービスの受け止め方に差がみられた。 3)さらに無作為に抽出した全国の精神障害者社会復帰施設の職員について、役割機能、職務満足および援助の質などのついての調査を実施し、検討を行った。 2.精神障害者の医療施設および社会復帰施設の利用実態に関する保健統計学的な検討: 1)福岡県における精神障害者の通院および入院の受療圏の実態を明らかにするため、通院医療費公費負担制度の利用者について福岡県所管の患者票の情報を用いて分析した。住所地以外の医療圏への受療について、二次医療圏によって大きな違いがみられた。住所地以外の医療圏を受療するものには、年齢が若い、病院よりも診療所を受療、精神障害者保健福祉手帳を保有していない、保険は「共済保険」ないし「健康保険」、連絡先の家族が親といった樹特徴がみられた。病院入院にかかわる受療圏についても、患者調査を用いて同様に検討した。今回、明らかになった受療実態が精神障害者とって適切なものであるのか、今後さらに検討を深めていくことが必要である。 2)前年度に実施した1973年から1996年までの厚生労働省所管の患者調査および病院報告を用いた保健統計学的検討をさらに進め、1999年までの精神疾患、精神障害昔についての保健統計としての整備を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ito H, Sederer LI: "Are publicty-Insured psychiatric outpatiants in Japan satisfied?"Health Policy. 56. 205-213 (2001)
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[Publications] Ito H, et al.: "Factors affecting psychiatric narges' intentions to leave their curent job"Psychiatric Services. 52. 232-234 (2001)
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[Publications] 伊藤弘人, 小澤恵美: "サービス満足度の評価"精神障害者とリハビリテーション. 5. 128-132 (2001)