2000 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫病における新規レトロウイルス同定とその病因的意義に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
12670419
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
井上 哲文 東京外国語大学, 保健管理センター, 教授 (30092141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 しをり 東京女子医科大学, 脳神経センター(神経内科), 助手 (60180824)
沢田 哲治 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50235470)
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Keywords | 自己免疫病 / レトロウイルス |
Research Abstract |
本研究の目的は平成12年度から平成13年度の間に、自己免疫疾患の病因や病態形成におけるヒト内在性レトロウイルスの関与を検討することである。自己免疫疾患における内在性レトロウイルスの関与を検討するために、平成12年度では、まず多発性硬化症、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデスをはじめとする自己免疫疾患を対象に臨床検体を採取し、患者血清の保存と患者血漿からのRNA抽出を行った。一方、最近明らかにされたヒトゲノム全体のドラフトシークエンスから、内在性レトロウイルスのシークエンスと相同性のあるシークエンスを、BLASTサーチすることで得られるシークエンスをもとに、RT-PCRのためのプライマーを作成している。そして患者血漿由来のRNAからRT-PCRを順次施行し、多発性硬化症や慢性関節リウマチなどに特徴的な増幅がRT-PCRで認められるか否かを検討中である。また得られたRT-PCR産物を直接あるいはベクターにサブクローニングした後に、その塩基配列を決定し、内在性レトロウイルスのシークエンスに遺伝的多型性が存在するか否かの検討も進めている。これらのシークエンスの検討と並行して、逆転写酵素測定系の予備実験も進めている。今後、陽性の結果が得られた場合には、そのリコンビナント抗原を作成し、血清学的検査方法を作成することは可能と思われるので、当初の平成13年度の実験計画に大きな変更点はないと考えられる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Sawada T,Hashimoto S, Inoue T et al: "Inhibition of L-leucine methyl ester mediated killing of THP-1, a human monocytic cell line, by a new drug T614."Immunopharmacology. 49(3). 285-294 (2000)