2000 Fiscal Year Annual Research Report
慢性膵炎発症におけるCFTRクロライドチャンネルの役割
Project/Area Number |
12670475
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
成瀬 達 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50180550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古家 園子 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (20096952)
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助手 (90303651)
北川 元二 名古屋大学, 医学部, 助手 (80262898)
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Keywords | 慢性膵炎 / 嚢胞線維症 / CFTRクロライドチャンネル / CFTR遺伝子異常 / ポリT多型 / トランスジュニックマウス / 単離導管細胞 / 水分泌測定 |
Research Abstract |
嚢胞線維症の原因であるCystic Fibrosis Transmembrane Conductance Regulator(CFTR)クロライドチャンネル遺伝子異常と慢性膵炎の関係を臨床および基礎的に検討した。 (1)慢性膵炎患者52例(男性45例、女性7例、平均年齢58.7歳)および健常人108例(男性99例、女性9例、平均年齢61.7歳)において最も頻度の高い20のCFTR遺伝子異常(E60X,R117H,R334W,R347P,A455E,DI507,DF508,G542X,G551D,R553X,621+1G>T,l078delT,R1162X,S1251N,W1282X,N1303K,1717-1G>A,2183AA>G,3659delC,3849+10kbC>T)を検索したが、慢性膵炎および健常人いずれにも異常を認めなかった。またイントロン8におけるポリT多型の頻度は健常人では5T/7T(1%),7T/7T(98%),7T/9T(1%)、慢性膵炎患者では5T/7T(1%),7T/7T(93%),7T/9T(6%)と有意差なく、TG反復数の11、12、13の分布頻度にも差を認めなかった。 (2)慢性膵炎発症におけるCFTRの役割を明らかにすることを目的とし、ヒトで最も頻度の高いCFTR遺伝子異常である508番目のフェニルアラニン残基の欠損(ΔF508)を有するトランスジェニックマウス(ΔFマウス)を導入した。本年度はマウスの膵導管を単離し、単離導管細胞からの水分泌測定法を開発した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ishiguro,H.,Naruse,S.,Kitagawa,M.,Suzuki,A., et al.: "CO_2 permeability and bicarbonate transport in microperfused interlobular ducts isolated from guinea-pig pancreas."J Physiol (London). 528. 305-315 (2000)
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[Publications] Mizuno,N.,Naruse,S.,Kitagawa,M.,Ishiguro,H., et al.: "Effects of an inhibitor of myosin light chain kinase on amylase secretion from rat pancreatic acini."Biochem Biophys Res Commun. 269. 792-797 (2000)