2000 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息における気道リモデリングと気道炎症および生理学的・形態学的変化の検討
Project/Area Number |
12670554
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
藤本 圭作 信州大学, 医学部, 講師 (70242691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 知展 信州大学, 医学部・付属病院, 助手 (20273097)
本田 孝行 信州大学, 医学部, 助教授 (80238815)
久保 恵嗣 信州大学, 医学部, 教授 (80143965)
山口 伸二 信州大学, 医学部・付属病院, 助手 (00313859)
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Keywords | 気管支喘息 / 気道リモデリング / HRCT / 不可逆性 / 気流閉塞 / 気管支壁肥厚 / Air Trap / MMP |
Research Abstract |
1.気管支喘息におけるHRCTを用いた気管支リモデリングの評価。 外来通院中の安定期にある気管支喘息患者30名を対象として、ヘリカルCTを用いてHRCTを深吸気・呼気で撮影し、右B1気管支の壁肥厚および深吸気・呼気に伴う肺野CT値の変化でAir Trapを評価した。気管支拡張剤吸入後にても%FEV1<80%またはFEV1%<70%を示す喘息患者では壁肥厚は顕著であり、Air Trapも有意に高度であった。また、壁肥厚およびAir Trapと気管支拡張剤吸入後の%FEV1との間には有意な負の相関が認められた。以上より、不可逆性の気流閉塞を示す気管支喘息患者、おそらく気道リモデリングが生じていると考えられるが、この気道リモデリングの非侵襲的評価として、HRCTを用いた壁肥厚およびAir Trapの評価が有用であること、またB1の壁肥厚のみの評価では末梢気道の変化が不明である欠点を有しているが、Air Trapは末梢気道病変を反映しており、中枢気道と同様に末梢気道においても気道狭窄の変化が認められ、お互いに相関関係が認められた点が興味深い。 2.慢性の不可逆性気流閉塞を示す気管支喘息患者の誘発喀痰中のmatrix metaroprotease(MMP)濃度および気管支壁におけるMMPの発現、および杯細胞発現と関連のあるCACC1のmRNA遺伝子発現の検討をおこなっているが結果はまだ公表出来ない。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤本圭作: "気管支喘息と気道炎症"信州医学雑誌. 48. 157-166 (2000)
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[Publications] 藤本圭作: "慢性閉塞性肺疾患の気道炎症と病態"呼吸と循環. 48. 607-611 (2000)
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[Publications] 藤本圭作: "心と肺の臨床-気管支喘息の診断と治療最近の動向"診断と治療. 88. 169-175 (2000)
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[Publications] Honda T.: "Type II pneumocytes are preferentially located along thick elastic fibers forming the framework of human alveoli."Anatomical Record. 258. 34-38 (2000)
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[Publications] Kubo K.: "Pulmonary artery remodeling modifies polmonary hypertension during exercise in severe emphysema."Respir Physiol. 12. 71-9 (2000)
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[Publications] 藤本圭作: "われらかMolecular Research"分子呼吸器病. 5. 157-158 (2001)