2001 Fiscal Year Annual Research Report
運動ニューロン疾患におけるSOD/変異と軸索輸送障害の連関に関する研究
Project/Area Number |
12670589
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
豊島 至 秋田大学, 医学部, 講師 (80108951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 千鶴 秋田大学, 医学部, 医員(臨床)
菅原 正伯 秋田大学, 医学部, 医員(臨床)
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Keywords | 運動ニューロン疾患 / SOD-1 / 軸索輸送 / 微分干渉顕微鏡 / ビデオ蛍光顕微鏡 / 緑蛍光タンパク / 赤蛍光タンパク / アデノウイルス |
Research Abstract |
13年度の目標は下記であった。 1)変異SOD1トランスジェニツクマウスの神経細胞での速い軸索輸送の観察2)12年度計画の継続。 1)研究協力者である新潟大学脳研救助神経内科中野亮一博士から変異SOD-1トランスジェニックマウス(Tg)を供与いただき、軸索輸送を観察した。50週令と老齢マウスであったにもかかわらず、脊髄神経節細胞が培養でき、微分干渉顕微鏡と高感度蛍光顕微鏡により速い軸索輸送が観察記録できた。その結果、速い軸索ない輸送粒子の速度分布には対照週令マッチのマウスと有意の差は認められなかった。培養神経細胞の技術的困難と、例数が不十分なことから決定的ではないが、遅い軸索輸送とは違って、速い軸索輸送は培養神経細胞においては著変はないといえる。In vivoの実験が待たれるところではあるが、本Tgはコピー数が少ないため異常をきたしていない可能性もある。(これまでの報告はコピー数の多いTgでの結果であることは留意すべきと思われる。) 2)継続研究としては、アデノウイルスに変異SOD1を組み込みさらに、これを緑蛍光タンパクと赤蛍光タンパクでラベルして、培養後根神経節細胞に発現させた。低発現量ではあるが神経細胞内での発現が見られた。微分干渉顕微鏡により、一部の軸索では輸送が確認されなかったが、速い軸索輸送のみられる場合には正常対象との差は認められなかった。これにより変異SOD1が低発現量の系では速い軸索輸送は早期には障害されないことが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Toyoshima I, et al.: "Massive accumulation of M and H subunits of neurofilament proteins in spinal motor neurons of neurofilament deficient Japanese quail, Quv."Neurosci Lett. 287・3. 175-178 (2000)
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[Publications] Sugawara M, Toyoshima I, et al.: "Pontine atrophy in spinocerebellar ataxia type 6."Eur Neurol. 43(1). 17-22 (2000)
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[Publications] Sugawara M, Toyoshima I, et al.: "Spinal and bulbar muscular atrophy without tongue atrophy"Eur Neurol. 45・3. 185-186 (2001)
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[Publications] Sugawara M, Toyoshima I, et al.: "A novel de novo mutation in the desmin gene causes desmin myopathy with toxic aggregates"Neurology. 55・7. 986-990 (2000)
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[Publications] 菅原正伯, 豊島至: "タウの生化学と分子生物学"神経内科. 55.2. 116-122 (2001)
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[Publications] Toyoshima I et al.: "Time cause of polyglutamine aggregate body formalism and cell death. Enhanced growing in elens and an interval for cell death."J Neurosci. Res.. (in print).