2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12670591
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉澤 利弘 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (50212311)
|
Keywords | Machado-Joseph病 / ポリグルタミン病 / ataxin-3 / 抗体 |
Research Abstract |
本年は、マシャド・ジョセフ病(MJD)遺伝子産物ataxin-3のN末側を認識する複数の抗体を作成することを第一の目的とした。すなわちataxin-3のN末側断片(1-291アミノ酸残基)をヒスチジンタグ、あるいはGSTとともに融合タンパクとして発現するベクターを作成し、大腸菌に発現させ、タンパクをそれぞれ、ニッケルカラムおよびGSTカラムで分離精製した。これらのタンパクを抗原として使用し、ウサギに免疫してポリクローナル抗体を得るとともに、ヒスチジンタグのついたタンパクに関してはマウスモノクローナル抗体もあわせて作成した。抗体は作成後、さらにアフニティーカラムにて精製を行った。これら合計3種類の抗体はいずれも、BHK、Neuro2aなどの培養細胞に発現させた組み替えタンパクを、免疫組織化学法およびウエスタンブロット法にて明瞭に認識することがわかった。また、MJD患者の脳パラフィン切片標本をこれらの抗体で免疫染色したところ、ポリクローナル抗体において、ポリグルタミン病に特徴的とされる核内封入体が陽性に染色された。正常ヒト脳タンパク標本を、ポリクローナル抗体を用いてウエスタンブロット法による解析を行ったが、約62k、58k、38k付近にバンドを認め、異なるアイソフォームを認識している可能性が示唆されたが、今後さらにプロセッシングの可能性を含めて検討する予定である。またMJD患者脳タンパク標本におけるウエスタンブロット法による解析も併せて開始する。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Yoshizawa T, et al : "Cell cycle arrest enhances the in vitro cellular toxicity of the truncated MJD gene product with an expanded polyglutamine stretch."Human Molecular Genetics . 9. 69-78 (2000)
-
[Publications] Nagaoka U, et al: "A gene on SCA4 locus causes dominantly inherited pure cerebellar ataxia."Neurology. 54. 1971-1975 (2000)
-
[Publications] 河野豊 ほか: "緩徐に進行する運動ニューロン疾患様症状を呈した成人型Sandhoff病の1例"臨床神経学. (印刷中).