2001 Fiscal Year Annual Research Report
視覚認知障害の電気生理学的検査および画像診断法による非侵襲的評価法の確立
Project/Area Number |
12670608
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
谷脇 考恭 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80284496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛松 省三 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40164008)
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Keywords | 高次脳機能障害 / 視覚情報処理 / 機能的MRI / 視覚誘発電位 / 事象関連電位 / ポジトロンCT |
Research Abstract |
平成13年度は、健常成人を対象に、高性能な視覚刺激作製装置を用いて作成した刺激課題中に機能的MRI(fMRI)を行い、活性化される大脳領域を検討した。まず運動視を司るM系の特性を調べる刺激として、同心円状の格子模様の回転運動を視覚呈示した。静止画と比較すると第5次視覚野(MT野)が有意に活性化された。次に同心円を一方向に回転させ急に停止すると、円が逆方向に回転するような像が見える(運動残効)。静止画と比較すると、運動残効時は半数の例で第5視覚野(MT野)が有意に活性化されたが、個人差が大であった。今後は対象数を増加して一定の傾向を探る必要がある。さらに近年、脳の機能局在のみならず、脳のさまざまな領域間の関連性、すなわち機能連関が重視されるようになった。そこでfMRIを用いた脳機能連関の検出法を開発した。健常人を対象に左指の複雑配列運動を、自己ペース5段階、および外的ペース5段階で行うことを課題とし、fMRIの施行・解析を行い、大脳基底核回路の機能連関を検討した。その結果、両ペースとも対側被殻後部に活性化を認めたが、自己ペース時のみ信号変化が運動頻度と高い相関を示した。さらにネットワーク解析を行ったところ、自己ペースでのみ対側被殻-視床-補足運動野-1次運動野の間に高い関連を認め、この回路が作動していることが示唆された。一方、外的ペースでは関連は弱く、両ペースでの脳内作動回路の相違が明らかになった。今後はこの様なネットワーク解析法を用いて、種々の視覚刺激時の視覚野同士の機能連関を探る必要があると考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 飛松省三: "視覚の生理学"認知神経科学. 3・2. 97-101 (2001)
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[Publications] Suga R., Tobimatsu S., Taniwaki T., Kira J., Kato M: "The soleus late response elicited by transcranial magnetic stimulation reflects agonist-antagonist postural adjustment in the lower limbs"Clinical Neurophysiology. 112. 2300-2311 (2001)
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[Publications] Gondo K., Tobimatsu S., Kira R., Tokunaga Y., Yamamoto T., Hara T: "A magnetoencephalographic study on development of the somatosensory cortex in infants"Neuroreport. 12・15. 3227-3231 (2001)
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[Publications] Goto Y., Shigematsu J., Tobimatsu S., Sakamoto T., Kinukawa N., Kato M: "Different vulnerability of rat retinal cells to methylmercury exposure"Current Eye Research. 23. 171-178 (2001)