2000 Fiscal Year Annual Research Report
片麻痺回復過程の運動準備電位およびfMRIによる脳機能分担再構築の研究
Project/Area Number |
12670618
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
清水 夏繪 帝京大学, 医学部, 教授 (80095017)
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Keywords | 片麻痺 / 脳機能再構築 / 手指運動 |
Research Abstract |
平成12年度はfMRIによる脳機能の評価のための下準備を行った。 先ず、帝京大学医学部附属市原病院の倫理委員会に、脳血管障害患者および正常者のfMRIを撮ることについて実施の申請をし、承認された。 次に、手指の伸展、屈曲を繰り返すことにより、良好なfMRIが得られるか検討した。そのために、1)右側の全手指運動、2)左側の全手指運動、3)両側の同時の全手指運動を、20秒運動後20秒休息で6-10サイクル(合計約10分間)実施し、この時、T^*MRIをとり、後に統計処理を行って、運動により活性化された脳の局在を同定した。手の運動野と補足運動野に運動により活性化された部位が、比較的良好な画像として得られた。本来は1本の手指(示指)によるfMRIを目的としているので引き続き検討する。 一方、脳機能の再構築を知るために2回のfMRIはいつ撮るのが適切か検討した。そのために、単巣性脳血管障害による片麻痺患者26名の上肢機能を手持式数取器で巧緻運動を、握力計で筋力を1週ごとに4週まで測定した。発症から初診時までの期間は平均2.5日であった。その結果、4週目と比較した初診時の健側上肢機能は巧緻運動で84%、握力で89%に低下しており、運動機能は発症14日目以降で優位の改善を示すことがわかった。
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