2000 Fiscal Year Annual Research Report
心発生の動脈幹分割におけるPAX3の分子生物学的調節に関する研究
Project/Area Number |
12670746
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
藤野 英俊 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40209078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 雅生 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (40188909)
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Keywords | PAX3 / bis-diamine / 心発生 / 動脈幹分割 / RT-PCR法 / 神経管閉鎖 |
Research Abstract |
PAX3 knock outであるSplotchマウスは、色素異常など神経堤細胞の障害による表現形と、ホモ接合体では胎仔に心奇形として総動脈幹違残がみられembryo lethalである。一方、bis-diamineは妊娠ラットに投与した場合、胎仔にSplotchマウスと同様な円錐動脈幹奇形を誘発することが知られている。本研究では心発生過程における動脈幹分割に際し、PAX3の関与を明らかにする目的で、bis-diamine投与マウスを用いてPAX3 m-RNAの発現を検討した。ICR系妊娠マウスにbis-diamine 200mgを妊娠7.5日に経口投与し、胎生8.5日13.5日の胎仔において第4鰓弓より頭側の脳および神経管におけるPAX3 m-RNA発現をRT-PCR法を用いて半定量的に検討した。対照マウスでは、PAX3は胎生8.5日より発現して徐々に増加し、胎生11.5日にピークを示して以後胎生13.5日にかけて減弱した。bis-diamine投与マウスにおいてもm-RNA発現パターンは対照群と同様な変化を示し、発現量も各発達段階において有意差は認めなかった。また神経管の閉鎖に重要と言われているWnt3、AP-2およびEMX1についてbis-diamineの影響を検討したところ、EMX1が有意にbis-diamineにより発現が減弱された。これまでの検討よりbis-diamineは神経管の発達に影響を及ぼしていることが分子生物学的にも明らかとなったが、PAX3に関してはbis-diamine投与により変化が認められなかった。bis-diamineは(1)PAX3の心臓における発現に関与している、(2)PAX3の発現ではなく転写活性に影響を及ぼしている、(3)PAX3を含むsignaling pathwayにおいて、PAX3より下流で影響しているなどの可能性があり、今後検討していく予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Masao Nakagawa: "Tetracuspid aortic valve in a patient with 22q11.2 microdeletion."Am J Med Gene. 93. 74-75 (2000)
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[Publications] Setsuko Nishijima: "Tetragenic effects of bis-diamine on early embryonic rat heart : an in vitro study"Teratology. 62. 115-122 (2000)
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[Publications] Masao Nakagawa: "Teratogenic effect of bis-diamine on embryonic rat heart."Cong Anom. 40. 157-161 (2000)
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[Publications] Masao Nakagawa: "Effects of intracoronary tissue-type plasminogen activator treatment in Kawasaki disease and acute myocardial infarction."Cardiology. 94. 52-57 (2000)