2001 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症の病因候補遺伝子としてのG蛋白結合型受容体遺伝子の解析
Project/Area Number |
12670773
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Research Institution | Jichi Medical School |
Principal Investigator |
山形 崇倫 自治医科大学, 医学部, 講師 (00239857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 美樹 自治医科大学, 医学部, 助手 (20296114)
諏訪 清隆 自治医科大学, 医学部, 助手 (30285796)
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Keywords | 自閉症 / セクレチン / 家族性多発性外骨腫 / EXT1 / セクレチン受容体 |
Research Abstract |
(1)自閉症候補遺伝子としてのG蛋白結合型受容体の解析 インフォームドコンセントを得て採血した自閉症患者において、heteroduplex法、DHPLC法やシークエンスにて、自閉症の候補遺伝子と考えられる、G蛋白結合型受容体の解析を行っている。本年度は、セクレチン治療が有効であった7例でセクレチン遺伝子変異の有無を検討したが、セクレチン遺伝子変異は検出されなかった。また、ヒトセクレチン受容体のエクソン6-10とその周囲のイントロンのシークエンスを同定し、自閉症患者50名で変異を検索したが、有意な変異は検出されなかった。 (2)自閉症を合併した家族性多発性外骨腫(EXT)患者2例におけるEXT1遺伝子変異の同定 自閉症、知的障害を合併したEXT患者2例を経験し、EXTの病因遺伝子であるEXT1およびEXT2遺伝子の変異解析を行った。その結果、EXT1遺伝子の3'側で、それぞれ1742delTGT-Gおよび2093delTTの新たな2塩基欠失が検出された。EXT1遺伝子が自閉症発症に関与する可能性が推定された。 (3)セクレチンおよびセクレチン受容体のノックアウトマウス作成 セクレチン受容体のノックアウトマウスを作製した。サザン解析にてノックアウトのアレルをチェックして継代し、ノックアウトマウスの系統が確立した。ホモのノックアウトマウスで、RT-PCRにて、セクレチン遺伝子が発現していないことを確認した。今後病理学的、生化学的解析および行動解析を行う計画である。 また、セクレチン遺伝子のノックアウトマウスも出生した。今後系統を確立し、解析する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Li H, Yamagata T, Mori M, Momoi M: "Association of autism in two patients with hereditary multiple exostoses that is caused by the novel deletion mutations of EXT1"Journal of Human Genetics. (印刷中). (2002)
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[Publications] Yamagata T, Swaroop Aradhya, Mori M, Inoue K, Momoi MY, David L.Nelson: "The Human Secretin gene : Fine Structure in 11p15.5 and Sequence Variation in Patients with Autism"Genomics. (印刷中). (2002)