2001 Fiscal Year Annual Research Report
アデノウィルスベクター重複感染によるメラノーマ遺伝子治療の研究
Project/Area Number |
12670824
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
村上 信司 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (50175626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白方 裕司 愛媛大学, 医学部, 助手 (50226320)
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Keywords | melanoma / ASK1 / adenovirus vector / apoptosis / gene therapy / nude mouse |
Research Abstract |
12種類のメラノーマ細胞を10%FCS添加DMEM, RPMI1640培地にて大量に培養し、凍結保存した。平成12年度に検討した増殖能に基づき4種類の細胞を選択し、さらに大量に培養した。増殖した細胞を回収し、FCS無添加のDMEM, RPMI1640培地に懸濁し、細胞数を1000万個/1mlに調製した。8週令の♀ヌードマウスの両肩にそれぞれ0.1mlずつ皮下注した(メラノーマ細胞は100万個/部位)。経時的に腫瘍のサイズを電子ノギスで計測したところ、移植後4週間で直径が約15mmの腫瘍を形成した。メラノーマの細胞腫により腫瘍のサイズは異なっていた。転移能について検討したところ、肺転移は認められなかった。以上の結果より、メラノーマ腫瘍細胞のヌードマウスヘの移植技術は確立できたと考えた。 上記で確立したメラノーマ腫瘍細胞のヌードマウスへの移植モデルにアデノウィルスを皮下注した。用いたアデノウィルスベクターはアポトーシスを誘導するASK1遺伝子である。腫瘍形成後2週後に1000万PFUを腫瘍内に直接投与し、経時的に腫瘍サイズを計測した結果、コントロールベクターでは腫瘍の増大がみられ、腫瘍の抑制効果は認められなかったが、ASK1遺伝子導入群では腫瘍サイズの縮小が認められ、腫瘍の抑制効果が認められた。組織学的には、腫瘍細胞はアポトーシスを起こしている所見が認められた。 以上の結果より、アポトーシス誘導遺伝子であるASK1によるメラノーマの遺伝子治療の有効性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tohyama M, Shirakara Y, Yamasaki K, Sayama K, Hashimoto K: "Differentiated keratinocytes are responsible for TNF-alpha regulated production of macrophage inflammatory protein 3alpha/CCL20, a potent chemokine for Langerhans cells"Journal of Dermatological Science. 27(2). 130-139 (2001)
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[Publications] Sayama K, Hanakawa Y, Shirakata Y, Yamasaki K, Sawada Y, Sun L, Yamanishi K, Ichijo H, Hashimoto K: "Apoptosis signal regulating kinase 1 (ASK1) is an intracellular induce of keratinocyte differentiation"Journal of Biological Chemistry. 276. 999-1004 (2001)