2002 Fiscal Year Annual Research Report
腕時計型線量計によるIVR術者の被ばく線量モニタリングの開発
Project/Area Number |
12670888
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Research Institution | OITA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
脇坂 昌紀 大分医科大学, 医学部, 助教授 (00210873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 康成 大分医科大学, 医学部, 助手 (60244183)
松本 俊郎 大分医科大学, 医学部, 助教授 (80219500)
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Keywords | 腕時計型線量計 / IVR / 放射線被ばく |
Research Abstract |
腕時計型線量計試作品(以下線量計)を用いてIVR検査時の被曝線量モニタリングへの有用性の検討を行った.オーバーチューブ(OT)方式テレビ透視台におけるIVR17件と,アンダーチューブ透視台(UT)によるIVRが13件において、線量計の表示値(mSv),線量計検出部に近接して固定したTLD3本の測定値平均,手首側に固定したTLD3本の測定値平均,鎖骨中線で劔状突起レベルに検出部を貼布したSkin Dose Monitor(SDM)の表示値を検討した。透視時間1分あたりの腕時計式線量計の表示値は0.001-0.013mSv(UT),0.006-1.072mSV(OT)であり,オーバーチューブ式透視台で高値を示した。検出部に近接して固定したTLD線量計の測定値はそれぞれ0.22-4.70nC/min,0.15-22.87nC/min、また手首部のTLD線量計測定値は0.13-12.05nC/min,0.28-43.91nC/minであった。X線検出部が近接した線量計と手背部TLDの測定値にはばらつきが多く相関はないと考えられた。また、手背と手首側のTLDの測定値との間にも相関はないと考えられた。線量計のX線検出部の指向性、検査時の術者の手の複雑な動きなど様々な要因が影響し、IVR術者の被ばく線量の評価としては問題があると考えられた。患者被ばくの指標としてのSDM表示値は0.51-13.38mGy/min,0.46-2.55mGy/minであったがこれも透視時のテーブル移動などに伴う直接線、散乱線の影響が複雑に影響しており被ばく線量の評価は慎重にすべきと考えられた。
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