2000 Fiscal Year Annual Research Report
術後甲状腺機能低下症に起因する鬱状態における脳血流変化に関する研究
Project/Area Number |
12670890
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
長町 茂樹 宮崎医科大学, 医学部, 講師 (40180517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 康 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (20212897)
小玉 隆男 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (40153564)
陣之内 正史 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (60154423)
川井 恵一 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (30204663)
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Keywords | ^<99m>Tc-HMPAO / SPM / 甲状腺ホルモン / 術後甲状腺機能低下症 / うつ状態 |
Research Abstract |
術後甲状腺機能低下症に起因する鬱状態の病態解明のため、甲状腺癌手術後の患者7例を対象にTc-99m-HMPAO SPECTを用いて甲状腺ホルモン補充前後で脳血流動態を解析した。被検者を仰臥位にてTc-99m-HMPAO(740MBq)を右肘静脈よりボーラス注入し、同時に、2検出器回転型ガンマカメラPrism 2000(Picker)を用いて128x128のマトリクスサイズにて1秒毎に120フレーム撮像した。ダイナミック画像収集直後より、3検出器回転型ガンマカメラPrism3000(Picker)を用いてSPECT収集を行った。装着したコリメータは低エネルギー超高分解能ファンビームコリメータ(LESHR)である。マトリックスサイズは128x128で360度収集を行った。 得られた患者のSPECT再構成データと50〜72歳の男性4名,女性7名の正常コントロール例から作成した標準脳をSPM97を用いてジャックナイフ検定を行った。判定はheight threshold 0.05,extent threshold 0.05をもって有意とした。 ホルモン補充前後で1例を除いていずれも局所脳血流異常が認められた。補充前から後にかけて2例は低血流域が正常に変化、2例は高血流域が低血流域に変化、1例は高血流域のみ、1例は高血流域と低血流域の混在した状態であった。 血流分布に一定の傾向は無かったが、甲状腺機能の変化が局所脳血流の変化に影響する可能性が示唆された。
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