2001 Fiscal Year Annual Research Report
腹部大動脈瘤に対する細径ステントグラフト並列留置術の開発に関する研究
Project/Area Number |
12670900
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
阪口 昇二 奈良県立医科大学, 放射線医学教室, 助手 (00316077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 公彦 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10161506)
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Keywords | ステントグラフト / 腹部大動脈瘤 / bifurcated type / 血管内治療 / Z-stent |
Research Abstract |
イントロデューサーの径をより細くして、比較的簡便に行える留置法の開発を目的に、両側の大腿動脈から、2本のPTFE covered Z-stetを両側腸骨動脈から大動脈内に並列に留置する方法を考案し、成犬を用いた腹部大動脈瘤モデルによりその有用性を検討した。 成犬6頭中5頭でpalmaz stentを用いた腹部大動脈瘤モデルの作成に成功した。腹部大動脈径は9.9-12.1(平均10.8)mmで、5頭全例に中枢径9mm、遠位側径6mm、全長8cmのテーパー型PTFE covered Z-stentの2本並列留置を試み、全例で成功した。直後のDSAで全例に中枢側からのminor endoleakを認め、2週後のfollow-up DSAでも全例にステントグラフト中枢側から内腸骨動脈に流れるendoleakを認めた。 endoleakの原因として 1.成犬の内腸骨動脈分岐が大動脈分岐部から同時に分岐しているため瘤内からの流出動脈が開存しており、瘤内血栓化には困難な状況であった。 2.成犬5頭のstent径/Aorta径比はそれぞれ0.75、0.91、0.79、0.83、0.81と0.82を超える症例は2例しかなく、実験モデルに対して準備したステントグラフト径が小さすぎ、中枢部の十分なsealingが出来なかった。ことが考えられた。 1に対しては内腸骨動脈を術前に金属コイル等で塞栓するなどの対処が必要である。また2に対しては十分な径のステントグラフトを準備すると共にステントグラフト中枢側の間隙を減少させるため中枢側に内腔減少させるためのステントを留置する、あるいはステントグラフトの間隙に塞栓物質を注入するなどの工夫が必要であると考えられた。
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Research Products
(1 results)