2001 Fiscal Year Annual Research Report
CYP2D6遺伝多型と環境的要因がフルボキサミンの薬物動態と薬力学に与える影響
Project/Area Number |
12670921
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大谷 浩一 山形大学, 医学部, 教授 (00194192)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青嶋 利明 山形大学, 医学部, 助手 (50312723)
和田 正 山形大学, 医学部, 助手 (70292414)
高橋 道宏 山形大学, 医学部, 講師 (80282200)
|
Keywords | フルボキサミン / CYP2D6 / CYP1A2 / 遺伝多型 / 薬物動態 / 薬力学 |
Research Abstract |
本年度は、現在までに健常男性8人から研究参加について同意を得て、以下の実験を行った。目的は、チトクロームP4501A2(CYP1A2)阻害が単回経口投与後の抗うつ薬フルボキサミンの薬物動態と薬力学に与える影響を検討することである。CYP1A2を阻害する方法として、抗薗薬エノキサシンあるいはカフェインによる前処置を行った。 まず、外見上全く同一のカプセルに、エノキサシン100mgあるいはカフェイン150mgを充填し、プラセボカプセルには乳糖を充填した。 前処置として、対象に、二重盲検乱塊交叉法で、エノキサシン200mg/日、カフェイン300mg/日あるいはプラセボを7日間投与した。 7日目の夜8時から絶飲食として、8日目の朝9時にフルボキサミン50mgを水道水100mlと共に単回経口投与した。投与直前、投与後0.5、1、2、3、4、6、8、10、12、24、36、48、60、72時間に前正肘静脈から10mlずつ採血した。 採血と同時に、Stanford Sleepiness Scale(SSS)、Visual Analog Scale(VAS)、UKU Side Effect Rating Scale(UKU)、Digit Symbol Substitution Test(DSST)で精神運動機能を評価した。 現在、フルボキサミンの血漿濃度と精神運動機能評価の結果を解析中である。データがそろった時点で、エノキサシン、カフェインあるいはプラセボによる前処置の間で、フルボキサミンの血漿濃度、クリアランス、消失半減期、分布容積などの薬物動態パラメーター、SSS、VAS、UKU、DSSTのスコアを比較し、エノキサシンあるいはカフェインによるCYP1A2阻害がフルボキサミンの薬物動態と薬力学に影響を明らかにする。
|