2000 Fiscal Year Annual Research Report
内部コントロール法を用いた躁うつ病感受性遺伝子の関連研究
Project/Area Number |
12670933
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
平野 雅己 山梨医科大学, 医学部, 講師 (80228808)
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Keywords | 躁うつ病感受性遺伝子 / 内部コントロール法 |
Research Abstract |
我々は、内部コントロール法の対象となる躁うつ病家系のサンプルを収集中である。同時に躁うつ病の新規感受性遺伝子の検索を行っている。 我々は染色体21番のPFKL近傍に新たにクローニングされたカルシウムチャンネル蛋白遺伝子TRPC7(NagamineKetal.1998)に注目している。TRPC7遺伝子は90Kbにわたり32のエキソンがあり、1503アミノ酸残基により構成され、Ca2+チャンネルを形成していると考えられている。ノーザンプロット法にてTRPC7遺伝子のmRNAは6.5kbのバンドとして脳にほぼ局在して発現する。TRPC7遺伝子は躁うつ病での連鎖が報告された感受性領域に存在すること、機能的にも脳に発現し、躁うつ病患者で異常がわかっているカルシウムチャンネルに関連していることからも疾患の感受性遺伝子としての可能性が高いと考えている。 我々はTRPC7遺伝子の変異・多型解析を行い、ダイレクトシーケンス法にて翻訳領域に5カ所(4カ所にある変異はアミノ酸の変化を伴うミスセンス変異である)、非翻訳領域に20カ所のSNP_S(一塩基置換)を見いだした。現在、得られた多型のうち、制限酵素が存在する12カ所の変異(翻訳領域の5カ所を含む)について双極性障害患者と正常対照者における頻度を比較し、躁うつ病との関連を検討している。 今後は、家系サンプルが集まり次第内部コントロール法にてTRPC7遺伝子の多型と躁うつ病の関連を検討していくつもりである。
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