2003 Fiscal Year Annual Research Report
非定型痴呆のアポリポタンパクE、ミクログリアおよびモノアミン神経系に関する研究
Project/Area Number |
12670962
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Research Institution | Fujita health university |
Principal Investigator |
内藤 宏 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (00247644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 誠 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (10187297)
岩田 仲生 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60312112)
尾崎 紀夫 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40281480)
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Keywords | 非定型痴呆 / アルツハイマー型痴呆 / タウ蛋白 / アポプロテインE遺伝子 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
非定型痴呆とアルツハイマー病の差異から、痴呆や神経変性の成因についての解明を試みる。非定型痴呆の特徴として、その病理変化の主体が神経原繊維であり、老人斑は見られない。平成15年度はその関連遺伝子であるタウタンパク遺伝子での変異検索と多型解析を行った。 [非定型痴呆患者におけるゲノム遺伝子多型の解析] [対象と方法]臨床的診断での非定型痴呆患者5名、アルツハイマー病患者10名。文書による同意を本人、及び家人から得た後、末梢血リンパ球からゲノム遺伝子を抽出した。τ遺伝子の全てのエクソンとその近傍領域、及びプロモータ部位についてPCR法でゲノム遺伝子を増幅しDHPLC法を用いて変異の有無を検索し、ダイレクトシークエンス法にて変異を同定した。PCR-RFLP法をその後開発し、簡便なタイプ法を確立した。 [結果と考察]タウタンパク遺伝子での変異検索では新規の変異は非定型痴呆患者では同定出来なかったが、家族性痴呆で既報の一般人口では非常にまれなアミノ酸置換が5例中5例とももっていた事が判明した。このアミノ酸置換はアルツハイマー病患者には認められず、非定型痴呆との関連が示唆された。今後は剖検脳からの多型解析を含め非定型痴呆患者の例数を増やして上記の知見をさらに確認していく。同時にこのアミノ酸置換がタウ蛋白リン酸化や凝集とどの様に関連しているのか、機能解析もすすめ、原因遺伝子変異であるか否かを確認していく。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 内藤宏, 平田美加子, 成田智拓, 尾崎紀夫, 鈴木陽, 大竹なほ代: "不安,抑うつ状態で発症したDNTCが疑われた症例の5年間の経過について"老年精神医学雑誌. 14・5. 640-641 (2003)
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[Publications] Iwata N, Suzuki T, et al.: "No association with the neuregulin 1 haplotype to Japanese schizophrenia"Mol Psychiatry. 9. 126-127 (2004)
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[Publications] Hashimoto R, Yoshida M, et al.: "Association analysis of the -308G > A promoter polymorphism of the tumor necrosis factor alpha (TNF-alpha) gene in Japanese patients with schizophrenia"J Neural Transm. 111. 217-221 (2004)
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[Publications] Hashimoto R, Yoshida M, et al.: "A missense polymorphism (H204R) of a Rho GTPase-activating protein the chimerin 2 gene is associated with schizophreni"Schizophrenia Research. in press.