2001 Fiscal Year Annual Research Report
進行性腎障害における酸化LDLと物理的因子の役割についての分子生物学的研究
Project/Area Number |
12671023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
要 伸也 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60224581)
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Keywords | 酸化LDL / LOX-1 / 進行性腎障害 |
Research Abstract |
今回、腎障害におけるLOX-1の役割を明らかにするため、5/6腎摘による慢性腎不全モデルを用いて腎臓でのLOX-1発現とその分布を検討し、Dah1食塩感受性ラットでの結果と比較した。5/6腎摘ラットでは対照群に比べ、血圧、血清Cr値、尿蛋白量とともに、残存腎におけるLOX-1mRNAの発現が有意に増加し、これらはいずれもカンデサルタン投与により抑制された。腎臓でのLOX-1発現と腎障害の程度、ないし血圧との間にはいずれも正の相関がみられた。免疫染色では、腎間質に著明なLOX-1発現の亢進を認めたが、糸球体、尿細管にはほとんど発現していなかった。Dah1食塩感受性ラットの腎臓でも、食塩負荷後にLOX-1発現は著明に増加したが、LOX-1は糸球体と間質の両方に分布していた。培養血管内皮細胞において、LOX-1発現は、物理的ストレス、酸化ストレス、TGF-βなどのサイトカインによって刺激された。以上の結果より、進行性腎障害の進展、とくに間質病変の形成過程に、LOX-1発現亢進が関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Nagase M, Kaname S., et al.: "Expression of LOX-1, an oxidized low-densitylipoprotein receptor, in experimental hypertensive glomeruloselenosis"J. Am. Soc. Nephrol. 11. 1826-1836 (2000)