2000 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌患者由来の突然変異促進血清因子の精製と作用メカニズムの解析
Project/Area Number |
12671141
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山森 秀夫 千葉大学, 医学部, 助教授 (00166836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 和子 千葉大学, 医学部, 講師 (80302545)
鈴木 信夫 千葉大学, 医学部, 教授 (90111426)
高木 一也 千葉大学, 医学部, 助手 (80251164)
高橋 俊二 千葉大学, 医学部, 助手 (30311608)
野村 純 千葉大学, 医学部, 助手 (30252886)
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Keywords | 膵癌 / K-ras codon 12 / 突然変異 / 遺伝子発現 / シャペロン分子 |
Research Abstract |
膵癌組織においては、K-ras codon 12の塩基置換変異が高頻度に検出されており、発癌および癌の進展に深く関与していると考えられている。我々はこれまでに、変異原因子(紫外線)によるK-ras codon 12の変異誘導を促進する因子が、膵癌患者血清中に存在することを見い出している。その因子の部分精製についてはカラーカラムクロマトグラフィーの活用が有効であることを明らかにした。一方、作用メカニズムについては、関与する遺伝子探しをPCR-based mRNA differential display法を用いて行うこととした。その際、多種多様の因子の影響を避けるため、他の因子の混在が極力少なく、かつ血清と同様に変異誘導促進作用を示す因子を放出する培養細胞を探すこととした。そのために、高感度の変異検出法を開発した。すなわち、変異原因子により高頻度に変異が誘導される培養ヒト細胞(RS)を膵癌組織由来細胞の培養液で処理後、紫外線照射し、PCRとdot blot hybridizationを組み合わせてK-ras codon 12の変異頻度を上昇させる培養液を探すというものである。この方法を用いて10種以上の膵癌組織由来細胞について検討したところ、1種類の細胞のメジウムで、促進活性の高いものが得られた。そのメジウムで処理した細胞と未処理の細胞からRNAを抽出し、25種類の任意のプライマーの組み合わせでdifferential display解析を行い、両細胞間で発現量の異なる遺伝子を探した。その結果、発現量の増加したcDNAが8個、減少したものが5個存在した。減少したものの中には小胞体の分子シャペロンであるBip/GRP78遺伝子が含まれていた。これらの候補遺伝子について、今後、Northern blotting解析などでmRNA発現量を確認し、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて機能解析を行う予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Arase,Y.: "Prevention of v-Ha-Ras-dependent apoptosis by PDGF coordinates in phosphorylation of ERK and Akt."Biochem. Biophys. Res. Commun.. 267. 33-39 (2000)
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[Publications] Hiwasa,T.: "Increase in ultraviolet sensitivity by overexpression of calpastatin in ultraviolet-resistant UV^r-1 cells derived from ultraviolet-sensitive human RSa cells."Cell Death and Differentiation. 7. 531-537 (2000)
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[Publications] Hirano,J.: "Low levels of NPM gene expression in UV-sensitive human cell lines."Cancer Letters. 153. 183-188 (2000)
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[Publications] Kita,K.: "Search for UV-responsive genes in human cells by differential mRNA display : involvement of human Ras-related GTP-binding protein, Rheb, in UV susceptibility."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 274. 859-864 (2000)
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[Publications] Takahashi,S.: "A novel mehtod of analyzing environmental chemical mutagens in human cell systems."Water Science and Technology. 428(7-8). 133-138 (2000)
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[Publications] Nomura,J.: "Increased and decreased expression of CD69 and CD23, respectively, in gravity-stressed lymphocytes."Aviation, Space, and Environmental Medicine. (in press). (2001)