2002 Fiscal Year Annual Research Report
単純浸漬冷保存下の肝類洞壁細胞・肝細胞の流れ刺激感受性に関する実験的研究
Project/Area Number |
12671188
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
疋田 茂樹 久留米大学, 医学部, 助手 (10189764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中溝 博隆 久留米大学, 医学部, 助手 (40289492)
秋吉 建二郎 久留米大学, 医学部, 助手 (80268945)
浅桐 公男 久留米大学, 医学部, 助手 (90268946)
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Keywords | 肝臓移植 / 流れ刺激 / 類洞壁細胞 / 肝細胞 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は以下のごとくである。 ラット肝移植モデルを作成し、再灌流後直ちに生体微小循環連続観測記録装置にマウントし、類洞血流を測定した。肝臓の保存時に再灌流直前に門脈から正常圧でフラッシュする群、2倍の門脈圧でフラッシュする群、保存液にエンドセリン阻害剤を添加した群、カルシウム拮抗剤を添加した群で血流速度を検討した。その結果、正常圧フラッシュ群,エンドセリン拮抗薬投与群、カルシウム拮抗剤投与群で、血流は改善されるが、生理的レベルまでは回復しえなかった。2倍の門脈圧フラッシュ群では、生理的レベルまで回復した。 Zone別の検討では、エンドセリン拮抗薬ではzone1と2のみの血流改善にとどまった。 この結果は本年度の臓器保存生物医学会で発表予定である。 再灌流30分後の組織のMDA量は、エンドセリン拮抗薬添加群、カルシウム拮抗約添加群、門脈圧フラッシュした2群とも、フラッシュや、薬剤添加しなかったコントロール群に比べて低値であった。この結果は本年度の消化器外科学会、外科代謝栄養学会で発表する予定である。 また、ラット10頭を用いて、肝細胞と類洞壁細胞に分離し、初代培養を行った。 この初代培養の類洞壁細胞を4度で保存し、保存後0時間、12時間、24時間に流れ刺激を加え、その際の形態の変化とHGFの発現を検討しており、これらの結果を現在、解析中である。
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