2001 Fiscal Year Annual Research Report
同種小腸移植における樹状細胞への遺伝子導入による免疫寛容誘導
Project/Area Number |
12671203
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
堀 誠司 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (30312961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 英昭 千葉大学, 医学部・付属病院, 助手 (20292691)
軍司 祥雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (60241957)
落合 武徳 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80114255)
鈴木 孝雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90235961)
林 秀樹 千葉大学, 医学部・付属病院, 助手 (20312960)
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Keywords | ラット小腸移植 / 樹状細胞 / 遺伝子導入 / CTLA4-Ig / IL10 / アディノウイルス / 免疫寛容 |
Research Abstract |
昨年の研究初年度は 1)ラット同種小腸移植モデルの確立 2)ラット樹状細胞の分離培養 3)アデノウイルスベクターによるCTLA4-IgとIL10の遺伝子導入 を検討した。 本年度は上記1)〜3)を組合せ同種小腸移植における免疫寛容誘導を試みた。まずコントロールとして移植前にドナー(F344ラット)の樹状細胞をレシピエント(WKAH)の静脈内に移入し、7日後に小腸移植を行なった。その結果、無処置の小腸移植と同様に中央値7日で拒絶された。次に、CTLA4-IgあるいはIL10を遺伝子導入したドナーの培養樹状細胞で前処置したラットに7日後に小腸移植をしたところ、移植腸管の生着期間は中央値でそれぞれ10日、9日と延長が見られた。レシピエントと同じWKAHラットの培養樹状細胞で前処置したラットでは中央値7日で拒絶された。 以上よりcostimulatory signalをブロックするCTLA4-Igあるいは免疫抑制性サイトカインIL10を遺伝子導入したドナーの樹状細胞で前処置することにより、移植腸管の生着期間は少し延長したが、免疫寛容誘導までには到らなかった。今後はCTLA4-IgとIL10の2つの遺伝子導入を同時に行ないその効果を検討することと、免疫抑制剤の併用を検討する予定です。
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