2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671209
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
代田 喜典 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50322087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁瓶 善郎 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (00189341)
市川 度 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70282738)
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Keywords | レーザーマイクロダイセクション / 胃癌 / real-time PCR |
Research Abstract |
研究計画に従って、Laser Captured Mirodissection(LCM)システムの整備を中心に行った。 現有の透過型光学顕微鏡とアルゴン パルスレーザー照射装置(照射野径30μm)を用いて、LCMシステムの調節を行った。具体的には、400倍の中心視野とレーザー照射部の軸の調整と、レーザーや顕微鏡光源より発生する熱により顕微鏡ステージの急速冷却システムを作成した。工業用PCにより、ステージの温度を感知しつつペルチェ素子にて至適温度に冷却が可能となった。パラフィン切片におけるLCM法による細胞くり抜きに関しては、先述の作成した装置を使用して、スライドガラスにパラフィン切片を伸展しHE染色後ethylene vinyl acetate film(EVA)を切片上に展開し、腫瘍の部位や分化度により決定した癌細胞を顕微鏡観察下に同定し、LCMを行なった。 LCMされた癌細胞を収集し、AVION社のキットを用いて切片内のmRNAを抽出し、そのグレードがreal-time PCR法にて十二分に検索可能なものであることを確認できた。実際の臨床検体でフッ化ピリミジン系抗癌剤の代謝関連酵素であるdihydropyrimidine dehydrogenase・orotate phosphorybosyl transeferase・thymidine phosphorylaseの発現を検討したところ、胃癌組織内の分化度に応じて発現は異なり、例えば分化型癌ではDPDは低値であっても浸潤部の未分化型癌ではDPD発現か2から5倍の高値を呈することが観察された。
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