2001 Fiscal Year Annual Research Report
胃切除後の食道粘膜の防御機構の変化と分子異常の解明-Barrett食道について
Project/Area Number |
12671243
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Research Institution | YOKOHAMA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
天野 富薫 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (20112485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
利野 靖 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (50254206)
今田 敏夫 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 教授 (50168514)
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Keywords | 逆流性食道炎 / Barrett食道 / 細胞異型 |
Research Abstract |
本年度は実験研究と臨床例の症例を追加した 実験的研究 1.目的:ラットを用いた逆流性食道炎モデルにおいて、食道粘膜の細胞障害を肉眼、病理、細胞動態の面から明らかにすることを目的とした。 2.対象および方法:Wistar系ラット(250-300g)をコントロールC群と逆流性食道炎B群(胃全摘術+Billroth II再建),逆流性食道炎Y群(胃全摘術+Roux-Y再建)に分け、以下について観察評価した 1)食道粘膜のびらん、潰瘍、肥厚の有無2)病理組織所見による潰瘍と粘膜の肥厚および細胞異型 3)BrdU labeling index(BI)およびApoptic index(AI)による細胞動態の変化 4.)食道内のTrypsin濃度 3.結果: 1)びらん・潰瘍および粘膜の肥厚はB群に食道中下部で全例に、上部でも2例に認めた。 2)潰瘍は肉眼所見と全く一致した。粘膜の厚さは、B群では下部および中部で有意な肥厚を示した。細胞の異型、癌化の所見に関してはいずれの群も認めなかった。 3)BIは、B群に中下部で高値を示した。AIは、いずれの群も差を認めなかった。 4)Trypsin濃度はY群は41.0 U/Lで、B群は103U/Lと高値を示した
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