2000 Fiscal Year Annual Research Report
培養ヒト食道壁構成細胞を用い血管新生作用を付加した組織再構築型人工食道の開発
Project/Area Number |
12671261
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安藤 暢敏 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90101972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛田 知宏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10296593)
北川 雄光 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20204878)
小澤 壮治 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10169287)
中村 威 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30306724)
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Keywords | 組織再構築型人工食道 / b-FGF / 血管新生促進 / ヒト線維芽細胞 / ヒト平滑筋細胞 |
Research Abstract |
平成12年度組織再構築型人工食道における血管新生促進に関する実験的研究 1.ヒト食道上皮細胞の培養 食道癌新鮮切除標本より採取した正常食道粘膜からディスパーゼを用いて重層扁平上皮層を分離し,更にトリプシンを使って食道粘膜細胞を回収して培養した.切除標本が摘出されるまでの阻血時間の長短や食道癌に対する術前化学放射線療法施行の有無などにより,培養の成否が異なった.食道粘膜細胞の培養技術を安定化させることも今後の課題と考えられた. 2.b-FGFを用いた検討 0.3%type Iコラーゲンをゲル化させたものに培養食道上皮細胞を播種させ,コンフルエントになるまでには約1週間かかることはわかったが,b-FGF添加の効果は未だ確認できていない.原因としては,播種させる培養食道上皮細胞が安定しないこと,ヌードラット広背筋上への移植方法に改良の余地があることなどが考えられた.今後は広背筋上への移植に用いるhuman recombinant b-FGFの濃度についても再検討していきたい. 3.ラット血管内皮細胞を用いた検討 血管内皮細胞の分離・培養法に対する習熟度不足やコラーゲンゲルに播種させる培養食道上皮細胞が安定しないこと,ヌードラット広背筋上への移植方法に改良の余地があることなどが原因として考えられる.以上の問題点を踏まえ,いずれも引き続き実験を継続していく.なお,並行して下記の実験も進める. 平成13年度培養ヒト平滑筋細胞,食道上皮細胞,線維芽細胞を用いた人工食道の作製,及び吻合実験 1.ヒトの線維芽細胞と平滑筋細胞の培養 2.平滑筋細胞,線維芽細胞,食道上皮細胞を用いた培養人工食道の作製 3.培養人工食道の広背筋弁内への移植 4.人工食道-空腸吻合実験
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