2001 Fiscal Year Annual Research Report
大動脈浸潤食道癌における大動脈血管内ステントの有用性に関する実験的・臨床的研究
Project/Area Number |
12671285
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
末吉 晋 久留米大学, 医学部, 講師 (30235840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹原 弘子 久留米大学, 医学部, 助手 (10279185)
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Keywords | 大動脈内ステントグラフト / 食道癌 / 大動脈食道瘻 / 大動脈浸潤食道癌 / 大動脈部分切除 |
Research Abstract |
径0.35mmのステンレスワイヤーを用いZ-ステントを作成,その周囲に有孔度150cc直径12mmと14mmのウーブングラフト人工血管を6-0ナイロンで縫合固定し長径5cmのステントグラフトを作成した.体重約15〜27Kgの雑種成犬を用い,全身麻酔下に腹部大動脈より16Frシースを使用して胸部下行大動脈にステントグラフトを内挿留置した.実験(1)ステントグラフト留置3日,1,2,3,4週後に開胸を行い,それぞれ留置部大動脈壁を長径1cm,1/4周,中膜まで切除し切除部大動脈壁を腹直筋筋膜で被覆する群と被覆しない群を作成した.4週後,6ヵ月,1年後に動脈造影と開胸下エコーを行った.切除1年後に犠死させ胸部下行大動脈を摘出し組織学的検索を行った.実験(2)ステントグラフト留置1週後に開胸を行い,留置部大動脈壁を長径1cm,1/2周,中膜まで切除した.切除部の被覆はせず,4週後,6ヵ月,1年後に動脈造影と開胸下エコーを行い,切除1年後に犠死させ,組織学的検索を行った.実験(3)ステントグラフト留置直後に大動脈壁を長径1cm,1/4周,全層切除し腹直筋筋膜にて切除部を被覆した.4週後,6ヵ月,1年後に動脈造影と開胸下エコーを行い,切除1年後に犠死させ組織学的検索を行った.【結果】(1)大動脈壁部分切除は容易に施行でき,大動脈壁切除面からの出血は認めなかった.切除に伴うステントグラフトの損傷やmigrationは認めなかった.部分切除後に出血,migration等の合併症はみられなかった.組織学的には2群間に治癒の差異は認めなかった.(2)1/2周切除は容易に行えたが,経過観察6ヶ月からグラフト留置大動脈の中枢側の拡張が認められた.(3)ステント留置直後であっても切除は可能であった.動脈血流はグラフトによって遮断されていた.経過観察期間に合併症はみられなかった.
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Research Products
(1 results)