2000 Fiscal Year Annual Research Report
ハブ毒素によるグリオーマ及び腫瘍血管内皮細胞へのアポトーシス誘導死に関する研究
Project/Area Number |
12671372
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
吉井 與志彦 琉球大学, 医学部, 教授 (50110507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
孫 連坤 琉球大学, 医学部, 助手 (40325840)
鶴嶋 英夫 琉球大学, 医学部, 助手 (50315470)
斉藤 厚志 琉球大学, 医学部・附属病院, 講師 (40305199)
野崎 真敏 沖縄県衛生環境研究所, ハブ研究室, 室長
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Keywords | ハブ毒 / プロティン / 殺細胞効果 / グリオーマ / 血管内皮細胞 / アポトーシス |
Research Abstract |
今年度は、I)ハブ毒素を用いた殺細胞効果に関する研究;ヒト由来RBR17T,臍静脈血管内皮細胞を用いて、ハブ毒素の各分画におけるハブ毒素各2-10μg/ml濃度を添加培養て検討した。1)MTT法によるグリオーマと血管内皮細胞の生存率の検討から、1つのはハブ毒素粗大蛋白分画を抽出し、更にその細胞増殖抑制効果のある粗大分画を細分画し、細胞増殖抑制効果のある蛋白量を決定した。次に1)から得られた特殊蛋白について、2)螢光色素(DCDHF-DA)による細胞内の過酸化物の産生程度、3)DNA断片化の検出とレーザー顕微銃によるアポトーシス細胞出現率、4)細胞周期の変異等の項目についてcoculture24時間〜72時間後の経時的変化を検討した。【結果】1)2.5,5,10ug/ml濃度ではcoculture48時間後には細分画(4、5)で細胞増殖抑制効果が強く、その効果が濃度依存的であった。2)10ug/ml濃度ではcoculture24時間後に細胞内の過酸化物質の産生がみられた。3)同濃度ではcoculture72時間後細胞からDNAfragmentationを検出し、H33258染色によるアポトシス細胞の出現率が高かった。4)また、同強度でcoculture24時間後GO/Gl期の細胞の集積がみられた。II)ハブ毒素蛋白分画(4、5)分子構造の決定に関する研究;1)細胞増殖抑制効果のある蛋白質は、1つはL-amino acid oxidase活性を認める分子量約55kDa、他の1つはprotease活性のある分子量約25kDaの蛋白質を抽出した。【総括】ハブ毒素から抽出された高分子量と低分子量の蛋白が細胞内の過酸化物塵生、これによるアポトシス誘導かあるいは細胞周期の進行を止める可能性を示唆し、一方でアポトーシス関連遺伝子を介した細胞増殖抑制効果を示した。今後はそれらのアミノ酸構造の決定を行い、遺伝子解析し、脳腫瘍治療応用へと研究を展開する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yoshihiko Yoshii: "Apoptosis-induced proteins containing metalloprotease activity from Okinawa Habu to the glioma cells"Neurooncology. (in press). (2001)
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[Publications] Lian-kun Sun: "Apoptotic effect by specific proteins extracted from Okinawa Habu venom into the glioma cells"J Neuro-oncology. (in press). (2001)