2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12671412
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柿木 良介 京都大学, 医学研究科, 助手 (20314198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
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Keywords | polyphenol / 神経保存 / 末梢神経再生 |
Research Abstract |
1 polyphenolを用いた末梢神経保存の研究 緒言)polyphenolはその抗酸化効果により組織保存に応用可能と考えられている。今回われわれは、末梢神経を用いてその保存効果を検討した。材料及び方法)約20mmのラット坐骨神経を採取し、1%polyphenolで48時間4℃で処理しさらに4℃のDMEM液中に5日間保存した後、同系ラットの坐骨神経に作成した15mmの神経欠損に移植し架橋した群(P群)、同様に採取した坐骨神経を直ちに同系ラットの坐骨神経欠損に移植した群(F群)、同様に採取した坐骨神経をDMEM液中で1週間保存し同系ラットの坐骨神経欠損に移植した群(M群)の3群にわけて、移植後12週、24週でその3群のラットの坐骨神経再生を電気生理学的、組織形態学的に評価した。 結果)12週では、電気生理学的にもまた形態学的にもF群はP群より上まわっていた。24週では、P群の神経再生はF群にやや劣るものの両群間に有意差は無かった。しかし、M群に比して有意に良好であった。 結論)polyphenolには末梢神経の保存効果があることが、わかった。 2 培養神経細胞含有人工神経鞘の開発に関する研究 緒言)培養神経細胞自身に末梢神経誘導能がないかを調べるため、神経細胞含有チューブを作成し、そのチューブ内での神経再生を検討した。材料及び方法)負イオン量を注入したシリコンで直径1.2mm、長さ18mmのチューブを作成し、そのチューブ内で2日間PC12h細胞を培養した。十分にPC12h細胞が発育したチューブで、ラット坐骨神経に作成した15mmの神経欠損を架橋した。結果)3ヶ月の時点で坐骨神経断端に直径は細いものの架橋を認めた。結論)ラット坐骨神経での、シリコンチューブ内の神経再生距離は10mmと報告されている。よって神経細胞含有チューブには、神経再生を促進させる作用があると考えられる。現在架橋神経の組織学的検索中である。
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