2000 Fiscal Year Annual Research Report
慢性炎症性関節疾患におけるプロテアーゼの病態的意義
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12671421
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中野 俊次 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (60294683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 茂之 徳島大学, 医学部・附属病院, 医員(臨床)
武田 芳嗣 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (20243694)
安岡 劭 徳島大学, 医療技術短期大学部, 教授 (30035414)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 変形性関節症 / プロテアーゼ / トロンビン / トリプシン / カテプシンB |
Research Abstract |
慢性関節リウマチ(RA)と変形性関節症(OA)におけるプロテアーゼの病態的意義を解明する目的で、両疾患患者の関節液、関節滑膜中に存在するセリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼの活性の特徴を分析して以下の結果を得た。RA関節液上清では、検索した8種類のプロテアーゼ活性の中では、トロンビン様活性値、トリプシン様活性値、カテプシンB&L様活性値が高値を示し、細胞抽出液ではカテプシンB&L様活性値が最も高く、他の酵素活性値は低値であった。それぞれ、OAとの比較で有意差を認めた。RA滑膜抽出液では、カテプシンB&L様活性値が最も高く、次いでトリプシン様活性値が高値を示した。OAではトリプシン様活性値が最も高く、ついでトロンビン、カテプシンB&L様活性値と続き、RAのパターンと異なっていた。カテプシンB&L様活性値が両疾患間に有意差を認めた。 現在、特にRAの関節構成体中で活性の高いトロンビン、トリプシン、カテプシンB&Lの関係につき、さらに研究を進めている。また、最近、トロンビンやトリプシンがprotease activated receptor(PAR)を介して、シグナルの伝達機能を発揮してサイトカインの放出を制御する可能性が出てきており、これらのプロテアーゼが関節炎・関節破壊の病態において、重要な役割を果たしている可能性が高いと考えている。手術時に得られた滑膜から分離した線維芽細胞様細胞をCO_2-incubator中で培養し、この培養系に各種濃度のトロンビン,トリプシンを添加し、細胞増殖作用(3H-チミジンの取り込みで評価)、IL-1、IL-6、IL-8、TNF-αなどのサイトカインやカテプシンBの産生放出促進作用を検討している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 中野俊次 他: "慢性関節リウマチにおけるカテプシンBとトロンビンの関与."日本整形外科学会雑誌. 74巻. S1743 (2000)
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[Publications] S.Nakano, et al: "Activity of cathepsin B and thrombin in rhumatoid arthritis"Transactious of 47th Annual Meeting ORS. (2001)