2000 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症の病態解明のための細胞生物学的研究-骨組織のアポトーシスの機序とGrowth arrest-specific gene6の発現、局在の関係について-
Project/Area Number |
12671428
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
井尻 幸成 鹿児島大学, 医学部, 助手 (00315417)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津山 新一郎 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (30041346)
松永 俊二 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (90229500)
大西 敏之 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助手 (60295243)
小宮 節郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (30178371)
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Keywords | Osteoporosis / Apoptosis / Monocyte / Secreted frizzled related protein / 骨形態計測 / 分子生物学 |
Research Abstract |
本研究課題では骨粗鬆症の細胞死(Apoptosis)の関与を証明する目的で骨吸収亢進モデル(低Ca食)、骨量減少モデル(卵巣摘出)を作製し、脛骨遠位端部を摘出非脱灰標本を作製し、骨形態計測を行った。両モデルにおいて破骨細胞の活性化と細胞数の増加を認め、Apoptosisの制御に異常がある可能性を確認した。ついでApoptosis関連遺伝子の発現の点からその機序を解明するため、脛骨近位部の関節滑膜を採取し、滑膜中の単球系細胞(破骨細胞の前駆細胞)からtotal RNAを抽出、RT-PCR法にてApoptosis関連遺伝子の発現を解析した。その結果、secreted frizzled related protein 1,4,5の発現を確認した。これらは細胞のApoptosisを促進する働きがあり、その発現の抑制や異常が破骨細胞前駆細胞のApoptosis異常を引き起こす可能性がある。現にsecreted frizzled related protein 4についてはsplicing variantの可能性を確認している。今後gas6とこれらの蛋白質の関連について検討していく。 組織学的には抗gas6抗体を用いた骨での免疫染色を行ったが現時点までに特異的な陽性所見は確認できていない。しかし、抗sFRP1抗体を用いた滑膜組織での免疫組織学的検討ではリンパ球以外での線維芽細胞や単球系細胞での陽性所見を確認した。
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Research Products
(1 results)