2001 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞膜裏打ち構造の機能(細胞接着と刺激分泌)についての検討:4.1蛋白室に関する分子生物学的アプローチ
Project/Area Number |
12671443
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Research Institution | TOKYO WOMEN'S MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
堀越 万理子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00287400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 和彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70095024)
高桑 雄一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40113740)
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Keywords | 骨芽細胞 / 膜骨格蛋白 / 4.1蛋白質 / CD44 / トランスフェクション |
Research Abstract |
骨芽細胞の細胞接着における細胞膜裏打ち構造の機能を明らかにするため、主に膜骨格ネットワークの要である4.1蛋白質と、細胞接着分子であるCD44とに焦点を当てた解析を行い以下の結果を得た。 1)4.1蛋白質並びにCD44の発現:RT-PCR解析及びウエスタンブロット解析により、ヒト、マウスの培養骨芽細胞における4.1蛋白質(4.1R)並びに接着分子であるCD44の発現を確認した。 2)4.1蛋白質並びにCD44の細胞内局在:培養骨芽細胞を用いた免疫組織学的解析(二重染色)から、4.1Rは細胞膜と細胞質に分布し、細胞膜においてはCD44と局在を同じくすることが明らかになった。現在、より詳細に検証するために共焦点レーザー顕微鏡を用いた検討を行っている。この結果は、申請者等が明らかにしたCD44細胞外マトリックス間接着の4.1Rによる調節(J.Biol.Chem.272: 30322-30328,1997)系が、骨芽細胞においても存在し、機能していることを示唆するものである。そこで、4.1Rの過剰発現による細胞接着機能について解析すべく検討を行った。 3)4.1蛋白質のトランスフェクション:哺乳類細胞発現用ベクターに組み込んだ4.1R cDNAのトランスフェクションにより約10%の効率で遺伝子導入が出来た。4.1Rを過剰発現した骨芽細胞では、細胞接着能が低下していることを示唆する所見を得ており、これを裏付けるため、現在コラーゲンタイプ1との接着を検討中であり、接着での4.1Rに対するCD44の関与のより詳細な解明が現在も進行中である。
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