2001 Fiscal Year Annual Research Report
ICU環境監視システムの構築とICU環境の整備に関する研究
Project/Area Number |
12671465
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
妙中 信之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (10127243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 信哉 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (00263286)
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Keywords | ICU室内環境 / 気温 / 湿度 / 照度 / 騒音 |
Research Abstract |
ICUの室内環境を総合的に評価するために、実態調査を行った。気温・湿度・照度・騒音を同時連続測定した。【方法】患者ベッドサイド(主として頭部付近)に温湿度計(TR-72S:テイアンドデイ杜)、照度計(510:横河M&C杜)、騒音計(NL-06:リオン杜)を設置した。2001年4月から2002年1月まで計24人の患者ベッドサイドにおいて24時間の同時連続測定を延べ99日間、実施した。温度と湿度については経年変化も調べた。【結果】気温は23〜26℃で年間を通じて大きな変化は認められなかった。湿度は35〜56%RHで、冬季に乾燥する傾向があった。照度は、窓に面した病室で昼間は500〜2000lxと、窓に面していない病室の400lxに比較して大きかった。夜間消灯時は5〜20lxで窓の有無による差はなかったが、照明基準より明かる過ぎる傾向があった。騒音は等価騒音レベルで昼間は55〜65dB、夜間でも50dB以上あった。夜間は一般騒音基準より10dB以上大きかった。【総括】(1)患者にとって室内環境は重要で、QOLや生理的パラメータにも影響を及ぼす可能性があるが、測定し得た範囲では「過酷」な環境であると考えられた。(2)ICUの室内環境を本研究のように総合的・連続的に測定した報告は少ない。(3)今後、多施設共同研究を行う際には、研究の内容により、患者の置かれる環境因子を問題にしなければならない場合が出現すると思われる。ICU室内環境を各施設で測定し比較する必要が生じるかもしれない。
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