2000 Fiscal Year Annual Research Report
緑膿菌肺炎の新たな治療法-細胞傷害性分泌蛋白に対する遺伝子治療-
Project/Area Number |
12671495
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
倉橋 清泰 横浜市立大学, 医学部, 助手 (50234539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 聡 横浜市立大学, 医学部, 助手 (40275037)
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Keywords | サイトカイン / 肺炎 / 敗血症 / 緑膿菌 / 外毒素 / 遺伝子治療 / 免疫応答 / マクロファージ |
Research Abstract |
目的 緑膿菌肺感染症で肺胞上皮が傷害される機序は、type III secretory systemにより緑膿菌の外毒素であるexoU等のたんぱくが上皮細胞に注入されることによりことが分かってきている。そこで研究代表者らは、このexoUに対する抗体の遺伝子を細胞内に導入することを計画した。一方遺伝子治療には、免疫応答による導入遺伝子の排除等の問題がある。そこで研究代表者らは、抗炎症性サイトカインであるIL-10の遺伝子を抗exoU抗体の遺伝子と同時に導入することにより遺伝子導入による免疫応答を抑制し、遺伝子導入効率をあげることを計画した。 進行状況 1、ベクターの作成 当初数カ月でベクターの作成を終了し、次の段階へ進む予定であったが、購入したcDNAにcontaminationがあることが判明したため、再度別の施設よりcDNAを購入して、現在ベクター作成中である。2001年4月初旬にはベクターが完成し、in vitro次いでin vivoの実験にすすむことができると予定している。 2、緑膿菌のLD50の決定 細胞傷害性の高い緑膿菌株であるPA103をマウス及びラットの片側肺に投与し、菌の投与量(CFU)と生存率の関係を調べた。これにより、実際にIL-10遺伝子や抗exoU抗体の遺伝子を導入する実験を行う際の適切な実験条件を決定することができる。
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